土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
礼服を仕立てるにあたって大切なポイントのお話です。
それは礼服には礼服の為の生地がある
ということです。
- クロは黒でも礼服とスーツはまったくの別物です
いまだ黒いスーツは世の中にゴロゴロしています。
もう無くなることはないのでしょう。
もしかすると誰もが一着はもっているんじゃないかと思うくらい浸透しています。
何故なら就活スーツ=黒と何故か指定されているからでしょうか。
最初のスーツがすでに黒にされてしまったんですから、自動的に黒になっちゃいますよね。
そんな黒に慣らされた人が人事部にきたらそりゃ面接も黒を指定しまうわけです。
そんなループが始まってもうずいぶん経ちますから、黒いスーツというモノ自体はビジネスの世界に十分浸透しています。
そこで誰もが一度は考えること。
礼服として使えるのか?
黒だからなんとかなるのか?
ではないでしょうか。
その答えがタイトルになりますね。
礼服とビジネススーツの黒は素材が違います。
ですから黒いスーツが礼服として運用は出来ない。
となります。
- 礼服には専用の黒さを高める生地を使います
礼服とはまさに全員が礼服を着用する場で運用するものですから、その黒さが一つの基準になります。
そのなかに普通の黒いスーツで出席するとおそらく浮いた存在になるはずです。
黒ではなく白っぽくみえるはずです。
身内の法事等近親者のみでの集まりなどでは装いというのはそれほど重要ではないかもしれませんが、そうではない場であったならば、ある程度この黒さを意識しておいたほうが良いでしょう。
公式な場においては何よりも差として現れます。
そこに格付け等が発生することはありませんが、正しく着こなしを実践をされている人からすれば、即座に見抜かれます。
自分がどの程度の立ち位置なのか、どういう想いでこの場に来ているのかなどがその色で判別されてしまう可能性がたかいということです。
これは言葉では言ってくれないし、そもそも気にしていない人からすれば、気が付かないはずですが、礼装事を正しくしている人にはバレてしまいます。
それだけ大事ということです。
だって礼服ですからね。
一般的にはボクがおススメしているのはタキシードクロスという礼服の為の生地がおススメです。
また最近はより黒に深みを与える濃染加工も進化していますので、それらを選択すればまず間違いはないでしょう。
ちなみに盛夏専用の涼しさ重視の生地もこの世には存在します。
黒さはタキシードクロスには及びませんが、その分通気性を重視した生地で、炎天下に運用することが確実しされているならこれを選択するのも良いです。
この礼服を着用するシーンと言うのはケースバイケースですし、一概にはわからないですよね。
もし年間である程度マルチロール的に運用していきたいのであれば、タキシードクロスと覚えておけば大丈夫です。
なんとかなりますし、むしろこれが無いのに夏用の入手はちょっともったいないでしょう。
夏用で冬はNGですから。
寒すぎるといことではなくて、今言った黒の差が出てしまいますからね。
礼服というのは一度手に入れたら、恐らくもう買い替えることはないんじゃないかと思えるくらいに長期運用をするものです。
半端に手に入れても毎回我慢しようがどうしようがそうなります。
それでしたら、複数揃える必要もない服装ですから、正解を一着ご用意しておいたほうが断然良いです。
慌てる前にお時間の余裕のある時にご用意しておくときっとお役に立てるでしょう。
ご参考にしてくださいね。
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