土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
デニムコレクション
デニム素材が今ではオーダーの世界にも普及してきています。
ボクは好きなんです。
バチバチのアメリカンドリーム時代を彷彿させるバキバキで色落ちや汚れまでも味とするものは苦手なのですが、現代のもう少しドレス感のあるやわらかくて履き心地の良い生地は最高です。
長持ちはしませんが、ストレッチ性のある素材も良いですよね。
ゆったりさせても細くさせてもどちらにも対応しています。
そんなデニム素材の中で、一色だけ特異な生地があります。
一見するとなんでもない普通のデニム生地のようですが、コンポジションも確認すると・・・?
Paper?
パ、パペル?
いやペーパー?
紙??
そう、これが和紙デニムなのです。
和紙というと、あの和紙です。
想像通りの和紙です。
それが繊維として糸になり、織物になるのです。
しかもデニムにですよ。
既製品の分野ではすでに実用化されていますので、十分に耐久性があるのは実証済みです。
水につけても溶けませんから安心してくださいね。
何よりも、元々廃品として扱われていた木質のパルプを繊維としてよみがえらせているという点で、とても意義があります。
SDGsの根本的な部分からは少し逸れますが、それでも資源をもれなく使い切るという意味においてはこれからもっと育てていかねばならないジャンルです。
似たような内容では、国内の食料自給率は最新のデータで23%くらいでしたでしょうか?
非常に低いと危機感を募らせていらっしゃる方も多いことでしょう。
しかし真実の生産量はもっとあるのをご存じでしょうか。
自給率ではなく、生産量では90%を超えていることを。
つまり・・・
店頭に、食卓に並ぶことなく廃棄されている農産物がどれほど多いことか・・・
この仕組みさえなくせば、素晴らしいのにね。
無駄というか何というか・・・
切り込んでもらいたい。
先日ボクも知りまして衝撃を受けたのです。
話が逸れちゃいましたね・・・
このデニムは意味もなく和紙を使っているのではなく、ちゃんと意図して作成されているのです。
和紙という表現が正しいかどうかはさておき、ちゃんとデニムとして使えるようになっていますし、そもそも風合いは普通のデニム素材そのものです。
某商社の新鋭O氏によるプロデュース生地。
ぜひお試しください!
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