土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
ここ数年スリーピーススーツの需要が多いような気がします。
スリーピースとはジャケット+ベスト+パンツがセットになったスーツという意味です。
ベスト(ジレと言う表現もあります)があることそれだけでサマになりますから、とってもおススメです。
ボクもスーツだけでなく、ジャケットを仕立てる時にもベストをセットにしています。
単品でも決まるアイテムですからね。
とってもおススメしています。
そこで、ワンポイントパーツのご紹介。
それがタイトルの「尾錠」というパーツです。
これはコートなどで存在するバックベルトではなくて、あくまでも名前の通り錠前、つまり留め金部分という意味になります。
英語にするとbuckle(バックル)となりますので、より分かりやすいでしょうか。
そうベルトのバックルと同じ意味合いになります。
それを日本では尾錠という表現にしているのですね。
- 尾錠の用途は何?
何のためにこの尾錠が存在するのか?
答え:飾りです
宇宙戦におけるモビルスーツの足と同じようなもので、単なる飾りです。
これはベルトではありませんので、絞ることを目的としていないのです。
また留め金という意味合いではありますが、そもそもそんな負荷をかける前提のパーツではないので、絞り上げても傷むだけであまり意味がありません。
もっともオーダースーツの場合はサイズを合わせているわけですから、まさに飾りそのものです。
既製品の場合は汎用性を持たせるために少し大きめにして、絞れるように設計されているものもあるかと思いますが、オーダーメイドの場合は機能としてではなく、背中のアクセントとして付けるかどうかってくらいのパーツです。
ですから、現実的にはあえてこの尾錠を付けないという選択肢もおおいにあります。
むしろボクは普段つけませんから、その影響なのか付けない人の方が比率としては少し多いかな。
いずれにしてもどちらを選択しても正解ではありますから、安心してください。
自分では見えないパーツのお話でした。
最新記事 by 土方 洋 (全て見る)
- クリーニングから戻ってきたらビニール袋は外しましょう - 2024年10月13日
- 冬物が必要であれば今動きましょう! - 2024年10月12日
- ズボンプレッサーを目にしても無理して使わないほうが長持ちします - 2024年10月11日
- 季節を服装で表現するという効能を活用しよう - 2024年10月10日
- 時代は上質というポジションに位置するのがカノニコ - 2024年10月9日