ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
オーダースーツはまず生地選びから始まります。
今現在のココアッソに常備している生地の数だけでも驚くほどボリュームがあります。
正直ボクにも把握しきれないくらいありますね。
ざっと数千種はあると思います。
そこからどう絞り込んで導き出すかが最初の難関でもあり、面白さでしょう。
そんな膨大な数の中からセレクトするにあったて、プレーンな無地にするという選択肢があります。
様々な柄モノがひしめく中で無地をお選びになる方は実はとても多いんですよ。
ボクは営業支援スーツとして、目的からフォーカスしたスーツをお仕立てしていますから、必然的にそうなってくる方がいらっしゃるということです。
- そんな無地をセレクトするなら杢調がオススメ
これからの春夏向けの素材は平織といって、通気性を考えた織り方になっていますね。
いつもボクのブログをお読みいただいている方はもうお勉強されているはずですから、この意味は大丈夫ですよね!?
念のために・・・
初めての方も、おさらいしたい人もこの意味は過去記事でどうぞ。
そして、この平織は構造上どうしても表面感が出ないので、立体感はややさびしくなります。
畝の目が見える綾とは違いますからね。
また意図的に糸番手を太くしたり、異素材を混紡したりすればジャリジャリ感が出ますが、ビジネスとしてそれがふさわしくない場合もあったり、そもそも平織でありながら、立体感を出すことを目的にしている生地はマイノリティな部類に属します。
シンプルな平織が王道というわけですね。
その平織で、さらに無地であれば、杢調という目風に仕上げた生地がかなりオススメです。
この杢調とは、ベタ無地ではなくて、ムラ感があるように見えるって意味になります。
先染めした糸(織り上げ後に染めるのを後染めと言います)を織機に組み合わせる時に、無地なんだけど、微妙にその使う糸の色目を変えるのです。
だから無地なんだけど、ベタじゃない感じになるのですね。
それをアパレルでは杢調とか、霜降り杢、杢柄などと呼んでいます。
いいでしょう?
- 今ビジネスで使うべきスーツをめぐる環境は確実に王道にシフトしています
チャラいスーツ、ネタスーツ、ただ黒いスーツの時代は終焉に向かっているのは間違いありません。
100%無くなるわけではありませんが、それらはそれらが装いとして必要な場面のみになるということです。
ビジネスで装いべきスーツは本来の姿に戻ってきているのです。
王道とはあるべき本来の道ですから、当然その真ん中には無地スーツがあるわけですね。
そしてただの無地ではどこかの制服になってしまう恐れがありますから、このような杢調がとってもオススメなのです。
今年そろそろお買い換えをお考えでしたら、ご検討してみてくださいね!
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