土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
ずっと付き合っていけるオーダースーツというのは誰もが思う理想ではないでしょうか。
というよりそれが目的ではないかと。
本日はそんなオーダースーツに出会う為の方法のお話です。
- 理想のスーツ出会い方ガイド
まず、目的があるからオーダースーツを作成されるのではないでしょうか。
大まかに言えばビジネスで、結婚式で、法事で、旅行で、体形が変わってしまった、既製服ではサイズがどうしても会わないなどなど。
まず自分の目的を知ってみるというのが最初になります。
もっとも時代はイージーにオーダースーツを楽しむことが出来ますから、スーツ=オーダーとしてサクッと作るのも悪くありませんね。
AIやスキャニング技術もどんどん向上しており、スマホがあれば完結出来る仕組みもありますし、ちょっと信じられない激安プライスでご提供してくれているショップさんも沢山あります。
ココアッソのオーダースーツは激安店のようにはいかないのですが(大汗)、その分どこまでも掘り下げてスーツに向き合うことが出来るようにしています。
とは言っても、そんなマニアな人だけが作ることを許されるようなスーツというわけではなく、難しいことは全部ボクに丸投げしてもらって、その本当に自分と波長の合うオーダースーツに出会ってもらえるようにしています。
その上でボクが初めてオーダースーツを作成される方に最初にご質問させていただいているのが、目的というわけですね。
本気の営業支援スーツとしてコンサルさせていただきながらになると年間を通じてどうするかって話になっていきますが、今日は単純に良いと感じてガチに使えるスーツってことになります。
というのも、だいたい今のご時世では必ず何らかのオーダースーツに関する情報はもっていらっしゃる方がほとんどだからです。
ひとたびググれば、ボクの記事とボクの記事とボクの記事がだいたいで出てくると思います(苦笑)
ま、ものすごい量の情報がネットには上がっていますし、ボクのような仕立屋さんは都内だけでも唸るほどいらっしゃいますから、何らかの情報を得ていらっしゃるのではないでしょうか。
その上で、これはボクの経験上だいたい同じようなことが起こりえます。
情報に踊らされてしまっている場合が多い。
失礼な表現になってしまってすみませんが、たぶんこれが一番伝わりやすい言葉だと思いあえて使わせていただきました。
どうしても失敗したくないとか、最初から正解に辿り着きたいという誰もがオーダースーツに限らず何かしらを購入する時に感じることではありますが、それであるがゆえに力み過ぎちゃっている。
もしくはこれもあえて失礼になってしまいますが、テキトーなことを風潮している誰かは知らないファッションコンサル系のマインドコントロールを受けちゃっている。
こんな感じになっていらっしゃる方は実は結構いらっしゃいます。
ダメってわけじゃないですからね。
ファッションという概念で言えば、全てが正解になりえる世界ですから。
全てが正解ということは向いているベクトルが同じようでも違う場合があるということです。
もっと言えば全く違う方向に向かっている場合もある。
これは各社、各ショップ、各仕立屋さんが辿り着いた、ないしは向かっている方向や思想、考え方が違うからでその全部が正解ですからね。
コンセプトが全くない程度の自称コンサルはアカンですが。
それを踏まえてですが、ボクも四半世紀以上この世界で経験させていただいて見えてきたスタイルと言いますが、この先を見据えた回答をご用意しています。
話が大分長くなっていますが(大汗)、大事なので。
目的を知ると答えをお話しやすいってことでございます(汗)。
- 生地ブランドよりも大切なのは?
物凄くお詳しい人もいるくらいこの生地ブランド信仰は日本のオーダー市場に浸透しているとボクは思います。
実際にボクもお伝えしていますし、色々な生地がこの世には会って色々と比べるのはとても楽しいし、それこそ一日中見ていて飽きがきません。
レアリティが高い生地もあれば、生産量が世界一の生地もある。
奥が深い世界です。
ではこの生地ブランドから選ぶのが正解かと言われれば、必ずしもそうではないと言えます。
例えばですが、人気のゼニアというイタリアの生地があります。
日本のみならず世界で一番ブランディングに成功している織元です。
そのゼニアのコレクションにトロフェオというのがあります。
とても滑らかで光沢があって、触れるだけで気持ちが良い素晴らしい織物に仕上がっています。
が、万人にオススメ出来ません。
なぜでしょうか?
お値段もちょっとばかし上がってしまうから・・・というのもありますが、それだけじゃないのです。
その柔らかさゆえに一般庭なビジネスには適さないのです。
朝着用したとしたら、お昼にはヨレヨレになってしまう、すぐにテカテカに。
なんてことになりかねません。
逆言えば、その用途が毎日のローテーション着用ではない場合は最適解になりますけどね。
その為には用途が大事ですよってことです。
イタリアとかイギリスとか、2/1綾とか2/2綾とか、織元の特徴とか色々あってその中から、ベストと思える生地をご提案しています。
年に数回着用するのであれば、オールシーズン使えるほうがいいでしょって感じになるということですね。
- まとめ
今日はちょっとばかし長めになってしまいましたが、生地ブランドで絞り込むよりも、目的から選んでみる。
そうするともうちょっと範囲が広くなって、選ぶ楽しさも広がるというものです。
何といっても最終的に仕上がったその一着が手放させなくなると思いますよ!
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