ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
先日お納めさせていただいたお客さまの逸品をご紹介させてください。
ズバリ次の秋冬シーズン用として暖かみのあるフランネルをチョイスされました。
もちろんベースはターナースペシャルカットにて作成し、そこからさらにオリジナルのカスタマイズを施しました。
- 先を見据えるという正解を選ぶ
あらゆるモノの物価が上がっているのと同様にスーツの材料の基本である原毛が高騰しています。
最初が高騰しているので、それを紡績し、反物にし、それを輸入するとなればグングンと値が・・・
が起こっています。
消費税がどうなるかまでは分かりませんが、先んじて投資をするという選択をされたTさまの考えは正解でしょう。
既製品と違いゼロベースから始まるオーダーメイドはその仕上がりまでのタイムラグを計算するのが賢い選択なんですね。
それを半年以上先を見据えてというのはかなりありでしょう。
- なで肩で前肩なお悩みを解決するのがターナースペシャルカット
そうTさまはボクに負け時劣らずのなで肩で前肩がお悩みでした。
ほうぼうオーダー店で作成するもしっくりこないということで益々迷っていらっしゃいました。
そこでボクのブログに辿り着き、ボクのオリジナルモデルに救いを求められたので、お手伝いさせていただきました。
なで肩で前肩ではない人には絶対に分からないこの合わないスーツを着用する窮屈さ、違和感をボク自身が経験してきたからこそ作り上げてきたモデルです。
万人には合いませんが、ボクと共通して悩んでいらっしゃるのであれば、解決出来ると思います。
スーツなんてみんな同じ・・・じゃなくてそんなに違うのかと言えば、本当に最初から違う構造にしているのです。
いわゆる体形補正してなどの調整とは違うんですね。
元々合わないモノを補正しても気休めにしかなりませんからね。
と、そんなことはどうでもよくて、その完成した逸品はコチラ!
今回の逸品はターナースペシャルカットにさらにアレンジを加えたモデルとして仕上がりました。
よーく見るとラペル幅が太めになっているだけではなく、弓なりに湾曲しているのがお分かりいただけるでしょうか?
基本である肩パット無しにシャツ袖仕様、そして今回は縫い目全てにステッチを施しました。
極めてノンストレスな着心地になっているはずです。
パンツも結構気に入って頂けまして(結構難易度は高かったですけど)ぜひ伝えたいとのことで一枚。
今回は1プリーツにしてヒップにゆとりを持たせつつ、股上は結構浅めという本来はプリーツがキレイに出ないのをギリギリまで調整しつつ、膝下のグイグイっと絶妙なるテーパードラインにしてあります。
何度も言いますけど簡単なようで難しい(細くするのは簡単ですけど、キレイにバランスを整えるのはってこと)。
Tさまが結構撮影にノリノリになっておりまして、色々とポーズをとって頂いて、試行錯誤してなんとかこのなで肩ラインを見えるようにしたいとおっしゃっていただき、ポーズも決めてもらいました。
そんな感じかなり気に入って頂けたようで良かったです。
オーダースーツというのはただ生地を決めて、パターンにはめて作成することではありません。
ボクが作成するスーツはですよ。
本当に必要な部分はその先にある真のお悩み解決だと思っています。
その為に無制限な無差別級にするのではなくて、世の理としてのバランスと服飾という文化とのバランスをどうその人と融合させていくか。
そんなことを日々考えて作成しています。
まだギリ着用出来ると思いますので、ぜひ使ってくださいね!
Tさまありがとうございました!
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