ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
ビジネスにおいては「装い」が大事ですとずっとお伝えしています。
ボクに限らずアパレル、ファッションコンサルのどこでもそのようなことが発信されています。
今更そんなこと言われなくても分かっているよ・・・と、思ってみてもいざそれを説明しようとすると誰もがしどろもどろになってしまうのがこの「装い」という不思議な言葉。
- 装いとは何か?
ボクの定義しているこの意味を極限までシンプルに伝えるとこうなりますね。
一言で言えば、「相手の想い」です。
自分の気持ちではなくて、見ている相手がどう思うかでしょ?ってことです。
自分が良かれと思っている恰好が必ずしも相手から好感を得られるわけではないということですね。
逆を言えば、相手の好みを理解していれば、とても評価が高くなるということ。
もう一歩踏み込んだ営業支援スーツの概念では、自分自身の着こなしそのものが自分にとっても相手にとっても違和感なく受け入れられている状態になります。
相手のことを想っていますよという自分の気持ちを姿で表現することなんですね。
- 四季のある日本では季節感を表現してみるのが効果的
ものすごく基本的な部分なのですが、季節を表現することでとても良い雰囲気になると思います。
夏には夏を感じるように、冬は暖かみを感じる装いをしましょう。
普段着であれば、暖かいダウン、セーターを着こむので、ごく当たり前なのですが、スーツを着用するビジネスパーソンにおいては、年中同じになってしまう場合があります。
いつでも同じような人とは時として印象に残りにくくなってしまいます。
これはボクの言う同じようなスーツを揃えていき、覚えてもらえる印象も揃えていきましょうという概念とは似て異なる、まったく別物です。
正直なところ、スーツという衣類に対する価値観の一つとして、コストをいかにしてかけずに、当たり障りなく、いつでもどこでも卒なくこなすという認識が大多数を占めているのが現代です。
無制限に予算をかけられる人なんてそうそういらっしゃいませんし、限りあるコストを自分のスーツに振り分けることがなかなか出来にくい時代でもありますからね。
現実的問題として、コストを抑えたスーツはもう春夏向けなのか秋冬向けなのかすら分かりにくい素材感で色柄も中庸な黒がほとんどなので、季節を表現しにくくなってしまっています。
そこを一歩踏み込んで季節を表現出来るようになると印象は相当変化していくはずです。
一見するとスーツスタイルなんて変えようがないじゃないかと思われがちですが、実はちゃんと変えている人は変えているのです。
- シャツとネクタイの色にフォーカスしてみよう
スーツまでまるっと全部交換出来るなら簡単ですが、なかなかそうもいかないですよね。
では、どこで印象を変化させるか、季節を表現するのかと言えば残りのアイテムであるネクタイとシャツでしょう。
そんなことは分かっているとお思いでしょうが、実はこれも上手く説明がつかないアイテムでしょう。
例えば、今現在の11月に友人の結婚式に出席したとしましょう。
どんなネクタイをしますか?(スーツは話が長くなるから割愛)
そして、6月のジューンブライドにまた別の友人の結婚式に出席した時はどうでしょう?
これ、ほとんどの人は同じネクタイになっていませんか?
後から写真を見返しても、SNSなどで流れてくるみんなで集合写真を見たとしてもそれがいつだったのか自分の服装では分かりにくいですよね?
では、ビジネスでのスーツ着用時ではどうでしょう?
11月と6月だったとして、画像を見た時にいつなのか分かるようにしています?
まわりの景色とかではないですからね。
自分の画像を見た時に(相手から見た時の目線というわけです)判定出来るかどうかってものすごく大事だということに気が付きました?
例えば、ボクの2枚の画像を例に上げて比べてみましょうか。
さて、どうでしょうか?
上の画像が今年の5月末くらいで、下の画像が11月です。
言われると、そうかもしれないって思いました?
逆に言えば、無意識の内に自然とそうなんだというくらいに受け入れているのではないでしょうか。
細かく見ていくと、スーツは同じに見えるけど実は全然違う別物で素材感が全く違います。(違いが分からなくていいんです)
これはボクという存在の印象付けとしてこの色の系統のスーツを季節に合わせて数着使っています。(芸が細かいけどね)
今日のポイントはそこじゃなくて、ネクタイとシャツの色合いです。
言葉にしなくても分かりますよね?
この言葉にしなくても分かるのが、色の印象なんです。
人間は生まれて自我を認識するころからずっと色に対する認識をずーっと植え付けて生きています。
その色に対する印象はもはや潜在意識に染みついて、自動反射的に判断出来るようになっているからです。
だからむしろ言葉で説明しろと言われてもうまくいかないけど、それがわかるというのが色に対する認識なのです。
信号機がまさにそうですよね?
赤で進め!って思う人は誰もいないということです。
その無意識に入り込んでいく色の認識をビジネスの場でも活用しましょうと言いたいわけです。
装い的に言えば、それが相手に対してのおもてなしですよね?
日本人は特に季節に敏感です。
四季があるからこそ、その四季に応じた色を愛でることを幼少期からずっとしてきていますからね。
それが何故か無機質な色にしてしまう文化に染めてしまっているのが今のビジネス環境でしょう。
その中でも実はボクだけではなく、キチンとこれを実践している人がいらっしゃいます。
みなさんの周りにもちゃんといらっしゃいます。
ただそれを当たり前と認識しているから気がつかないだけなのです。
では!
今自分の装いを鏡で見てみましょう。
果たして今日のその装いは違和感なく、季節のおもてなしをしていますか?
大切ですね!
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