土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
今日はオーダースーツを注文しようと考えている時に思い出して欲しい事。
生地だけではない
表面的な部分だけにフォーカスするのではなく、その表面を活かすにはどうすればよいのかという側面を見てもらいたい。
- ハリボテか本物か
最初に言いたいことを書きますね。
どんなに良い生地があってもそれを最大限に活かさないとまったく別物になります。
どういうことかと言うと、スーツと言うのは選択する生地だけでは作られていないということです。
むしろ見えない部分にどれだけ手間をかけているかのほうが大切だったりします。
つまり目に見える生地だけが特別な良品質だったとしても裏側、つまりその内側に存在する芯地であったり、スレキやしつけている糸一本一本が手抜きになっているとその生地のパフォーマンスをまったく引き出せていないということです。
まさにハリボテなのです。
このあたりは住宅と同じですね。
見てくれは同じでも、キチンとした品質の柱や梁を正確に組み上げ、正しく断熱処理をしていれば冬は暖かく、夏は涼しくなるはずです。
何故か体の芯まで冷えるような、どこからか隙間風が入ってくるとかおかしいわけです。
見た目は同じでも中身が違うというのはこういうことです。
最終的には経年劣化でその差は益々出てきてしまうのも同じです。
もう一つ例えるのであれば、コーヒーフィルター。
これも安価なモノとちゃんと名前が付いているモノとではまったく味が違いますよね。
どんなに高品質の豆を手に入れて正しい分量で、最適なドリップをしても美味しくないなんてこととがあります。
ボクもいろいろ実験してきましたらからこれは良く分かります。
同じ豆で同じように淹れてもホントに違います。
カリタ式でも円錐式でも同じですね。
ちょっと話が逸れてきましたので、戻します。
現代におけるスーツはどこまで簡略化するかを考えつくしているといってもいいでしょう。
これは既製品でもオーダーメイドでも同様です。
商売である以上利益を出さなければならないという意味ではコストコントロールは致し方ないのであります。
しかしながら、限界にまで達した簡略化によってハリボテが多くなってしまっている現状を良しとはボクは思えないのです。
見えない部分は手抜きしちゃいけないのです。
家の柱や梁を少なくしたらヤバくないですかね?
最初はクギの数を減らすくらいで何とかなっていたのが、今はとっちゃいけない部分まで取り除いちゃっています的な感じですね。
仮に例えるならばの話ですよ。
本来のスーツのポテンシャルを感じてもらえるスーツを正しく着用して欲しい。
営業支援スーツとはただのスーツではなくて、そこに至るまでのプロセスを知ってもらうこと、感じてもらうことによってプライドを纏ってもらうことでもあります。
そこらのハリボテとちゃいまんねん!という意識は姿勢を正し、心に余裕を生み出してくれるはずです。
スーツは安いに越したことはありませんが、極端すぎるとメリットよりもデメリットが目立ってしまいます。
ココアッソのスーツは確かに手間をかけていますが、その分愛情をもって接していただければ長持ち致します(個人差はございます)。
本物のスーツを体験していただきたい。
ボクの願いであります。
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