土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
今日はビジネスにおける着こなしのこと
昭和平成そして令和と生きてきましたボクの目線で見ると定期的に変化を起こすタイミングがあって、それが認知され万人にいきわたって、やがて文化として定着していく。
実際に四半世紀をこの業界で過ごしてきましたので、それが良く分かります。
単なるスーツという単語は変わらないですが、確かに変化し続けています。
以前ももちょっと取り上げましたけど、歴史や伝統とビジネスにおける装いはイコールではありません。
伝統を重んじることがビジネスならば成り立ちますが、そうではない時代の変化に対応していることがビジネスであるならば、伝統の装いとか関係ないどころかむしろ足かせになってしまう可能性が高いです。
例えばお若い人には中々イメージが湧かないかもしれませんが、バブル時代に誰もが着ていたスーツが現代において装いとして成立することはありませんよね。
というよりどう贔屓目に見ても、こいつヤバい奴じゃんと思われかねない。
それこそがブランディングならば正解なのですが、普通に考えたら正解はそうではないはず。
ビジネスにおける服装は時代と共に変化しているのです。
今例に挙げたバブル時代のスーツも、表現上は同じスーツなのです。
基本的には同じなのに何かが違いますよね。
その常に言葉では同じでも実は変化しているのが服飾です。
ですからずっと同じところにとどまることはありません。
毎年微妙に変化し続けてきているこの服飾ですが、その変化が微妙な為に中々気が付きにくい為にある程度そのままでも問題なかったのですが、ここにきて激変しています。
今回の新型コロナウイルスによって時代が変わってしまいました。
時代が変わってしまった以上服飾も変化せざるを得ない状況になったということです。
変化のタイミングやきっかけは過去を振り返ると色々ありますが、人類の歴史の変革で変わるということが起きるとはおもっていませんでしたけどね。
- これからの時代は益々多様性の時代
多様性の時代というのが一番端的な表現になるでしょう。
それは何かと言えば、これまでの単なる制服や作業服のように単純な着こなし、横並び一列な着こなしは通用しなくなるということです。
状況により幅広い着こなしを求められる時代ということ。
かつてVANの創業者である石津健介氏が作ったTPOという言葉があります。
Time(時)、Place(場所)、 Occasion(場合)によって着こなしを変えていく必要が出てきます。
これまでのようにとりあえずスーツ着ていけば何とかなる時代ではなくなってきているということです。
例え組織に所属しているからといってただ無難と思える服装にしていればよいということはなく、もう一歩踏み込んだ個性を表現していく。
さらに今言ったTPOによって複数の着こなしをしていく必要がでてくるはずです。
着こなしの正解は無数に存在するということです。
逆に言えば、様々な着こなしを習得していく必要が出てくるということです。
いままで着こなしというジャンルに関しては無頓着でもなんとかなるという言い訳は通用しなくなってくる。
クローゼットの収納スペースに収められたラインナップを見直して、そのバリエーションを増やしていく必要が出てくるでしょう。
スペース的にも、そして着こなしの幅を広げていくという意味でも益々大変な時代になってくるのは間違いありません。
しかもその答えは千差万別ですから、マニュアルや指示書のようなものは存在しませんしね。
一体どうすればいいのでしょうか!?
ま、ボクに相談してくださいということで。
そのあたりをまるっと解決していくのがボクの役目です。
特定のブランドや古き良き伝統縛りではない、時代の空気の変貌を察知しカスタマイズしていくことが、パーソナルスタイリストとしてのボクの立ち位置です。
単なる懐古主義の仕立屋ではございません。
新しい文化が生まれつつある今に必要な着こなしを揃えていきましょう。
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