ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
少しばかりのんびりさせて頂いております。
のんびりはしていますが、こうしてブログの更新は欠かしませんけどね。
もはや生活そのものになっているので、書かずにはいられないようになっています。
さて、先日知る人ぞ知る自家焙煎珈琲のお店に行ってみたときのことを。
東京でも郊外にあり、しかも車がないとたどり着くことも困難な場所にある「パペルブルグ」というお店。
昔からずっとそこにあるというお店です。
よほどの情報と覚悟がないとなかなかたどり着けないし、入ることもためらうかもしれない。
でも、ひっきりなしにお客さんが入ってくるお店です。
- 昔から何もかも変わらない
店作りはクラシックそのもので、ずっと前から何も変わらない。
日本ではないどこか外国にいるような錯覚を起こす佇まい。
席数を増やすことを全く考えずに、ただ今お越し頂けるお客さまがゆったりと時を過ごせるような空間がそこにあります。
急がず、騒がず、時間を無駄にしたくない人向けではなく、その空間を楽しむ人だけが集まってくるような場所です。
場所もそうですが、そんな入りにくそうなお店にもかかわらず、ひっきりなしにお客さんがやってくる。
幸いにしてカウンター席が空いていたので座ることが出来ましたが、運が悪いと諦めて帰ってしまう人も。
すごい人気です。
常連さんも多いみたいで、笑顔で挨拶する人も結構いました。
おそらくこの空間はこれからもずっと変わらないのでしょう。
- あえて手際の悪いことをすることがむしろ好感されるのではないでしょうか
オペレーションは決して褒められたものではないです。
むしろ手際は悪いでしょう。
いちいち伝票とにらめっこしながら一つ一つこなしていく感じです。
スパスパと料理を運んで回転率を上げようと思えば、いくらでも改善出来る部分はあるのがボクからみてもよくわかります。
でも、あえてそれをしないのだと思った。
その手際の悪さが価値になっていると思う。
そう、汗を流していちいち右往左往じゃないけどそんな一生懸命なしかもプロフェッショナルな一連の動作が人を魅了するのだと思うのです。
今の時代にあえてこんなアナログなことをすることは、コスト面から考えればマイナスでしかないでしょうし、普通の程度のしれたコンサルもどきからはダメ出しをを食らうことでしょう。
短絡的な売り上げを上げる方法ならいくらでもある。
しかしそんな無粋なことをしないことが価値なんじゃないですかね。
結果としてものすごく昔からずっと続いて、おそらくずっと続くでしょう。
おなじみさんを大切にして、いつもと何ら変わらないその空間を提供し続ける限りは決して離れることはないでしょう。
休みでボケッとしようと思ったけど、ボケるどころがとっても勉強になったのです。
目の前で淹れてくれた美味しいサイフォンコーヒーを飲みながら思ったのは概ねそんなことです。
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