土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
今日はオーダースーツマニアっぽいお話を。
ソラーロという生地が存在します。
ここ数年でマニアな方向けから一歩抜け出して、普及してきた生地の総称です。
- 生地の表情が一味違う生地
ソラーロとは総称でして、意味合いとしては生地の表側と裏側の色が違って見える綾織物のことを一般的に差します。
広義の意味としてはメランジ素材と呼びますね。
少しだけ専門的になりますが、綾織物ですのでその織り密度が高くなり、また緯糸に対して経糸のほうがやや強く出てくることからタテヨコ双方の糸を別々の色を使うことによって、微妙に表面の色合が変化して見えるという特徴があります。
元々はハードな環境でも耐えられるようにというミリタリー要望から生まれた英国発祥の生地になります。
それが一般的なテキスタイルとして普及し、様々な織元からドレス感のある素材として生み出されて今日に至ります。
オリジナルソラーロは確かに存在していまして、そちらは正統派過ぎてややマニア度が高いですが、そこから発展してきたソラーロ系生地はドレス感が高く実用性を考えるとかなりオススメ出来る生地となります。
特徴は画像で伝わると良いのですが、ツヤツヤでスベスベな生地が多いです。
日本においてはスーツのツヤ=高品質という概念が浸透していますので、かなりの自信を持てる一着になるでしょう。
もう一つはオールシーズン生地というカテゴリに入る生地感であることもポイントが高いです。
重すぎず、軽すぎずの綾織物は年間着用が可能な数少ない織物の一つとなります。
無地ではなく、派手な柄物でもなく、大人な生地というのはオールシーズン生地としては結構少ないのです。
結果としてかなり使い勝手の良いスーツの生地として相当オススメ出来るのがこのソラーロ系生地ですね。
マニア的なお話も入ってしまいましたが、細かなウンチクは置いておいて素直に選択肢に入れてみて下さい。
特に夏季シーズンはあまりスーツの出番はないけど無いと困る、秋以降に着用機会が増えてくる、出来れば年間を通して一着で済ませたい等のリクエストにはこれがバッチリ決まるでしょう。
上質感があって、仕立て映えもする一着として最適です。
オーダーメイドというのは正解は一つではありません。
10人いれば10通りの正解があります。
一人ひとりにベストな解決策をご提案しておりますのがココアッソです。
どうぞお気軽にご相談くださいね!
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