土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
エディーバウアーが日本完全撤退を発表しましたね。
いきなりだったので結構驚きと共に、ネット通販では公式サイトが繋がりにくいくらいにお祭り状態です。
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ボクも急遽リアル店舗に足を運んでみました。
リアル店舗では同じように報道を見たのか、いつも以上の賑わいを見せていました。
いつもっていうのがどうなのかってことですけども・・・
ま、泣いても笑っても本気で撤退しますからご入用はお早めがよいでしょうね。
- 個人的に思う敗因として
あくまでもボク個人が思うことではありますが、やはりこの敗因を考えされられます。
この時期の撤退と言えばコロナ禍という言い訳が一番口当たりがよく一般的には受け入れやすいかとは思いますが、本当のところは違うでしょう。
正直、その前からおかしかったですからね。
その根本原因をボクなりに考え行き着くとこうなります。
アウトレットモールへの出店
やはりこれでしょうね。
もう少し正確に言えば、アウトレット店の為の商品を作り過ぎてしまったからではないかと。
みなさんすでにご存じかと思いますが、本来の規格外品や型落ちを売り切る為の店舗がアウトレット店ですが、現在はどのお店もそうですがアウトレットという立ち位置はもはや存在せず、ただのセカンドライン店として安価な商品を仕込んで販売しているのが現在のアウトレット店の立ち位置になってしまっています。
これだと意図しているところと違う方向にエディーバウアーというブランドが向かってしまったというのは間違いないでしょうね。
やっぱり高性能で高品質でアウトドアで活躍出来てしかも街着としても使えるアメリカのカジュアルの代表格の一つとして日本で展開していましたからね。
安さを一番に持ってきてしまったのは難しいところではありますが、そこを設定してしまうともう戻れません。
本来の質の良さを放棄してまであえて半端な値段の商品を大量に作ってしまってはギャップやバナナと変わらなくなってしまったかなと感じていますというかずっと思っていたことであります。
結果として同じエディーバウアーなのに質の差があり過ぎる且つ、本物の良さが埋もれてしまった。
例えばエディーバウアーのプロパーシリーズのダウンジャケットは超絶優秀ですが、そうではない中途半端シリーズも乱発しすぎてその良さを伝えられなくしてしまいましたよね。
そんなアイテムがアウトレット店だけでは捌き入れずに正規店にも流れてくれば・・・
そしてその半端な商品構成だと絶対にユニクロには勝てない。
この圧倒的な数の暴力には抗うことは出来ないですから。
別にボクはエディバウアーの回し者ではありませんが、これから先どんどん良いアパレル企業が無くなってしまうでしょう。
そんなことになったら、益々選択肢がユニクロしかないなんてことになりかねませんからね。
それがダメかどうかは別として、選択肢がなくなるのは勿体ないことです。
服飾は文化そのものですから。
選べないという暗黒時代にならない為にも、お洋服を定期的に買い替えましょう!
そして、その望んでいるアイテムを揃えるのがアパレル企業の責務ですよ!
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