ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
ニッパチという言葉が昔からあります。
2月と8月を繋げてそう呼びます。
アパレル業界にとって一番ヒマと呼ばれているのがこのニッパチってことですね。
季節の端境期であるこの季節は一般的には売れないと言われてます。
- はたしてこのニッパチは売れないのか?
ボクはオーダスーツの仕立屋、しかもかなりわがままな仕立屋さんと言うこともあり、あまり季節がどうのってことはありませんが、その職業柄定期的に様々なアパレル小売店を覗きに行っています。
ボク自身が気が付かないうちに小さく狭い世界に入り込まないように、新しい何かのヒラメキを求めてリサーチしているのです。
そこで毎年この時期に思うことは、ホントに売れてないでしょってこと。
間違いなくほとんどのアパレル小売は赤字でしょう。
どうひいき目に見ても売れてない。
これは今年に限ったことではなくて、ずっと前からそれは続いている。
にも関わらず、毎年ずーーと同じことを繰り返しているとしか思えないところが圧倒的に多いと感じるんですよね。
このままでいいんでしょうか?
- いつ行っても、どこに行っても同じにしか見えない
これは業界人であるボク目線ではなくて、一消費者目線でも同じように映りますよね。
ただ着せてあるだけのメインDP(ディスプレイ)、入り口に見せ筋の見切り品、そして第一磁石にたたんで重ね置きしている何か。
いつどこに行っても同じなんですよね。
お洋服の素材やクオリティ、デザインなんてほとんど見分けがつかない位に似通っているのはもう作り込んでしまっていますからどうにもなりませんけれど、それをどうするかでもう少し変わると思うんですよね。
ハッキリ言ってどこも面白くない、つまらないってことを感じてません?
いつでもどこでも値段のPOPしかないから、いつの間にか値段を気にするようにわざわざ誘導しているし、みんなもそうでしょう?
まずいいなって手とって次に値段見るでしょ?
しかももう今では手に取ってみたいとも思わないモノばかりじゃないでしょうか。
飽きてしまっているというか、分かり映えしないというか、そんなにお洋服欲しいと思わないし。
今は服が足りないって時代じゃないんですし、特段欲しいモノが無ければ無いで問題ないんですよね。
チェーンストア理論だの、VMDマニュアルだのを持ち出して、ルールを守らねばペナルティだの、マニュアル通りにすればいいとかいっているからこの惨状になるんじゃないでしょうか。
せっかくならもうちょっとお店の前を通る人、入店してくれる人、そしてスタッフさんが楽しめるようなことをしたほうがいいんじゃないですかね。
いつでもどこでもずーーと同じことをしているとホントに視界から消えちゃうんじゃないですかね。
てか、もうほとんど消えかけてませんか?
もっと目の前の人を大切にして、スタッフさんを大切にして、その一点の商品を大切にして、それでどんな楽しいことが起こるかをすべて巻き込んではちゃめちゃにしちゃったほうがいいんじゃないかと。
ヒマだといいつつも今の時期は商品の入れ替えとか何かとスタッフさんは忙しいと思いますけど、作業して一日が終わるよりそのほうが次につながるように思いますけどみなさんはどうでしょうか?
最新記事 by 土方 洋 (全て見る)
- これまでのストレッチ性とはまったく次元の違う快適さを発揮するジャージジャケット - 2024年9月9日
- 興味が湧くと色々と実証してみたくなりませんか? - 2024年9月8日
- -SCABAL MAJESTIC スキャバル マジェスティック- 日本の気候と時代感を表現した特別コレクション - 2024年9月7日
- -SCABAL THE ROYAL スキャバル ザロイヤル- 真のクオリティを体験できるコレクション - 2024年9月6日
- -ZIgnone ジニョーネ- 希少なジャガード織り生地で個性的な一着を楽しめる - 2024年9月5日