土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
今日は少し真面目な話をいたします。
仕立屋さんでありますから、服選びやオーダーメイドを注文する際のポイントについて。
とても大事で、そしてなかなか店舗では分かりにくいし、またオーダー店ではいいなりになってしまうと見過ごしてしまうことがあります。
これがタイトルです。
体に合わないジャケットは選ぶべきではない
ということです。
人間の身体は基本的にみんな同じです。
頭があって、首と肩とボディがあるなどの構造に違いはありません。
当然ですし、当たり前です。
その同じ人間が着用するわけですから、そんなにおかしなことにはならないはずです。
例えば日本人の平均から割り出したサイズを基準にしたJIS(日本工業規格)サイズがあり、これをもとに一般的な既製品スーツは作りこまれています。
だからそんなにおかしなものは無いはずです。
あとはどこまでこだわるか・・・という部分を掘り下げようとすると結構この問題に直面してしまうことがあります。
具体的にはデザイナーモデルであったり、ボクの仕事であるオーダーメイドの世界の話になります。
普通のスーツなら合うのに、こだわったらヘンテコなスーツになったという話は実は結構あるあるなのです。
それは普通のスーツとこだわったスーツはまったく別物だから、です。
- 汎用品と振り切ったスーツは別物
デザイナーモデルというのはかなり振り切ったパターンになっている場合があります。
つまり体型というか、骨格のクセをかなり限定しているモデルというのが確かに存在します。
つまりスウィートスポットが少ない、遊びが少ない、甘い部分がほとんどない。
クルマでいうと、どんな人でも運転できるファミリーカーとサーキット専用のレーシングカーの違いです。
さすがにレーシングカーは運転する人を選ぶわけです。
それを知らない人は乗りこなせるどころか運転もままならないでしょう。
これがスーツにも言える場合があるってことですね。
現代は様々な情報が手元からいつでも手に入れることが出来る反面、イメージが先行してしまいご自身に合う合わないとは違うところにハマってしまうかもしれません。
これはオーダーメイドの世界でも同様のことが起こりえます。
現代のオーダーメイドはパターンオーダー式が多いです。
つまりオーダーと言えどもマスターパターンがあるのです。
これは各工房によって様々で、かなり違いがあるのです。
実際にボクが展示会でとあるモデルを試着したときの画像をご覧にいれましょう。
どうでしょう?
これを流石に体型に合っているとは言えないでしょう。
というか、これはもう根本的にボクの体型以外の人の為のモデルと言えますね。
現実的にこのモデルでボクが作成するか?と問われれば作らないです。
もう体型補正とかのレベルではないからです。
ここがオーダーメイドの問題でもあります。
プロなら分かりますけど、一般の方が実際にネット情報を頼りにオーダー店に伺い、注文した時にこの事態を把握して断れるか?と言われたら難しいのではないでしょうか。
ボクにも実際にそんなトラブルのご相談は確かにあります。
なので、タイトルに戻ります。
体に合わない場合は選ぶべきではありません
これは本当に起きている問題です。
大多数の人がほどほどに着用することが出来る汎用モデルでは満足できなくなってくると、デザイナーモデルやオーダーメイドにたどり着きます。
これは自然な流れではあります。
いいことなんですよ。
ボクもうれしいのです。
より自分を輝かせたいという想いは素晴らしいです。
あとは、それを現実の形にする際には、数多ある情報だけでなく実際に試着する、話を聞く、自分の求めるモノはなんなのかを相談する。
これをしっかり決めてみて欲しい。
アパレルの世界は広大です。
必ず自分の身体の一部になるような、フィットする一着に出会えるはずです。
ハリウッド映画スターが着用しているスーツ姿を見ていると確かに欲しくなっちゃいますよね。
よーくわかります。
あとはそこを目指しつつ、自分の体型に上手にすり合わせが出来るような仕立屋さんに出会って欲しい。
ボクはそういう想いの仕立屋さんです。
ココアッソは予約制のオーダーメイドスタジオです。
ひとり一人に合わせたベストな回答をじっくりとお話を伺いながら導き出しております。
深淵にして広大なオーダーの世界をゆったり楽しんでいただけるように、分かりやすくお伝えしています。
どうぞお気軽にご相談くださいね!
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