ターナー(土方)です。
オーダースーツ屋さんっていったい何種類の生地があればいいのか?
何百、何千種類、何万は言い過ぎか。
実はオーダースーツ屋さんでは物凄い数の生地を取り扱っている場合が多いんです。
このボクでさえ、シーズンや価格帯とか考えなければ4桁以上はありますね。
凄い数です。
正直すべての生地を脳内にインプット出来ないです。
なんでこんなネタを記事にしているのかというと、
この前生地屋さんとお話しているとき、
「長年お付き合いがあるけど、全然注文がないんだよね」
こういうお話をよく聞くんです。
えっと、
ボクののような仕立屋さんは、着分生地を前もって買い付けるのではなくて、
ご注文いただいてから、買い付けるってことしてるんです。
こういうバンチコレクションっていうのから選んでいくんです。
で、このバンチコレクション、
生地屋さんからすれば結構コストかけて作ってるんですよ。
売ってほしいって思ってキチンと作り込んでくれている。
通常はだいたい毎シーズン作ってくれている。
そりゃそうですよ。
みんな生活かかってるんだから。
しかし、
オーダースーツ屋さんは、得てして売らない。
正確には自分の好みの物しか売らない傾向にあります。
これは膨大なコレクションを自慢しているところによくある話。
要はそのバンチコレクションは単なるディスプレイ用品、オブジェになっている。
そのくらいしか考えていない。
沢山の中からお好みで選べますって言ってるけど、
お客さまもそんなに見てられないでしょう。
時間もないし、似たり寄ったりした生地見せられてもわけわからなくなりますよね。
で、そのお店も壁に飾っているオブジェからは選ばないですからね。
実際に勧めるのは、手元にある数種類のコレクションだけってことはよくある話です。
どうなのかな?
って思うのですね。
ボクも正直もてあまし気味になってきました。
もうこれ以上お取引先さまを増やそうとは思わなくなりました。
だって、
失礼だから。
せっかくコストかけて用意してくれるのに、他の生地屋さんの為の添え物になってるだけとか、
申し訳ないですから。
どれも思い入れを込めていただいている素晴らしい生地ばかりですからね。
それをなるべく多くの人に知ってもらいたいと思ってます。
ボクはお客さまとだけ関係性を深めたいとは思ってません。
お取引をしていただけるすべての人と、しっかりを関係性を深めていきたいのです。
曲がりなりにも仕立屋を経営している以上、
お取引先さまにもしっかり還元しないといけないですし、
ボクはそうしたいと思ってる。
なので、ボクが扱っていないコレクションが欲しいと思っていらっしゃいましたら、
それを専門に扱っているところをに行かれたほうがいいですよ。
扱えなくはないけど、手元にない場合はお取り寄せすることもできますけどね。
それだと時間かかるし、めんどくさいでしょ?
ボクの基本スタンスは、ブランドとか生地のネームから選択するのではなくて、
どういったスーツないし、ジャケットで、どんなふうに使いたいのか?
その人がどうしたら成績が上がるのか?
オーダースーツって特段難しくて、マニアックな自慢大会するためのものじゃなくて、
普段のローテーションにいれてもらえるこそが、本来の趣旨なんだと思ってます。
ボクはボクに関わる人すべてが、しあわせになってもらいたいんです。
取引先さまには強引な値切りして、お客さまには吹っかける。
利益一人占め。
そんなことは出来ません。
だから、正直にお話をして適正な価格で、それ以上の所有している喜びを感じていただける一着をお仕立てしていきたいのです。
いつものように、タイトルとなんか関係ないところにきちゃいましたけど、
オーダースーツを検討されているのでしたら、
ボクのところに来てもらえれば、大丈夫です。
ボクは正直になんでもお話しているので、
正直なスーツをお渡し出来ますよ。
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