ターナー(土方)です。
インポート生地と国産生地はどちらがいいのか?
ってお話です。
インポート生地というのは、輸入生地のことです。
イタリア、イギリスが主な産地で、少量ながら他の欧州圏の産地もあります。
無論例えばイタリアであっても、その中には産地によって特徴があったりします。
織物産地としては、ビエラ、プラート、コモといった地域があります。
と、今日はそんな話ではありません。
インポートというのは、何も欧州圏だけではありません。
アジアでは、中国、韓国、最近ではインドといった国の織物も日本には入ってきています。
ここでは、欧州圏から輸入する生地をインポート生地と定義しましょうか。
果たして、どちらがいいのか?
ボクの回答は、
どちらとも言えない。
禅問答かぁ!?
何を基準にいいのか悪いのか?
人それぞれ思うところは違うはずです。
高コストな生地はどちらなのか?
という回答には、
もちろんインポートって答えになります。
海外の有力な織元(生地メーカー)は資本力があります。
また、自らリスクをとって自社ブランドとしてコレクションを仕入れる専門商社という存在も非常に高いコストをかけて作ります。
これは、日本の織元にはまねのできないレベルです。
日本の織元は総崩れ状態にあります。
スーツの服地というのは、
ボクのような仕立て屋の為に存在しているわけではなく、
もっと大きな大量生産する既製服の会社との取引がメインになっています。
ご存知の通り、既製服は最近はSPA(垂直統合販売)簡単に言えば、自分で企画して自分で売るってこと。
それまで、糸屋、服地屋、問屋、縫製メーカー、小売りとザックリいえば存在してたのが、
小売りが全部自前で仕切る時代。
コストありきの世界になっちゃったんですね。
細かいところは省きますが、要は生地屋さんが好きな生地を作ることが出来ないのが今の時代ってこと。
海外もだいたい似たようなもんですけどね。
イタリアも高級な服地を扱うビエラ地区はまだしも、
プラートあたりの産地は中国マネーでなんとかなってるのが現状です。
そんな感じ。
ということで、
今現在日本で手に入るインポート生地は、
かなり高コストな生地が多いです。
手間暇かけて織り上げているものが多いですから、
見栄えがするという意味ではいい生地が多いです。
低コストなインポートは価値が見いだせないので、むしろ入ってこない。
この場合は、海外と言ってもアジアになってくるということです。
日本の場合はどうか?
ボクのようなテーラーを相手にしている織元はないです。
大量に受注する既製服のロットによって成り立っている以上、
コストありきになっているので、
そういった意味では、高コストなインポートには勝てないです。
だたし、そうではない生地もあります。
少量ながら、日本でも高コストな生地もあります。
これはむしろインポートを凌ぐクオリティがあります。
発色や柄出しといったセンスのことではありません。
織物としての品質がいいということです。
よくわからない記事になってきたのでまとめます。
安さを求めれば、品質はそれなりになります。
それなりといっても、粗悪品ということではありません。
高コストな生地と同等にはならないのです。
高い生地には高い生地たりえる理由があるのです。
また、高いから必ずしも人によってはベストにもならない場合もあるのです。
それを選ぶときにとうするかってことです。
どの品質のラインにするかってことです。
そのバランスを見極めるのが、
ボクのような仕立屋の仕事なのです。
ボクはむやみに高コストな生地をお勧めしないものこの為です。
売上よりも、その人にとって合っているかどうかが判断ポイントだからです。
と、強引にまとめました~
オーダーメイドスーツって、興味はあるけど、敷居高いし、よくわからないっていうのが実情だと思います。
ボクの場合は、敷居が高くない(苦笑)
恵比寿でコーヒー飲みながら、くつろぎましょう。
スーツを作るのは、そのあとでいいんじゃないですか?
その仕組みがわかると、イイかもね!って感じてもらえるはずです。
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