スーツのパーツを覚えておきましょう VOL5です
不定期掲載も第5弾まできました。
今回は、ちょっとマニアックなパーツのお話です。
【上衿の裏側の折り返しの部分のお話】
上衿の話です。
上衿のパーツの裏側にはカラークロスがありますね。
そこに上衿部分がかぶせている部分があります。
この折り返しの部分のことを
「ヒゲ」といいます。
このヒゲ、今はほとんど飾りですが、オーダーの一部、または既製服でも一部あるはずです。
これはなんなのか?
昔はオーダーメイドというのは一生ものものでした。
そのオーダーメイドというのは、体型の変化にも対応出来るように調整の幅を持たせていたんです。
どういうことかというと、上衿の大きさを変えることが出来るように余裕を持たせているということ。
そこまで、一着のジャケットを大切にしていたんですね。
今の時代はどうかというと、そこまですることは稀です。
その前に寿命がつきてしまう時代です。
ですが、その飾りとしての価値はあります。
めくることはありませんが、
ここまでこだわっていますっていう価値を感じられると思います。
今日の言葉
「ヒゲ」
マニアックでしょう?
【衿穴の話】
下衿=ラペルについている穴のコトを、
「フラワーホール」と言います。
元々は花を飾るための穴というわけではなかったようです。
以前もお話しましたが、
衿を立てると、学ランのようになりますよね?
スーツのベースはあの形だったのです。
その第一釦の名残ではないかとも言われていますね。
今では、社章をつける為の穴になっているかもしれませんが、
パーティなどでは、ラペルピンなどのアクセントをつけてみてもいいかもしれませんね。
特別にオマケ
上前と下前
衿穴が付いているほうが、またボタンホールあるほうが上にくるので、
男性の場合は、左見頃を上前といいます。
釦が付いている右見頃を下前といいます。
女性の場合は逆ですね。洋服の場合です。
和服は同じ左上前です。
洋服の女性がなんで逆なのか?
その昔、メイドさんが釦しやすいように逆にしたんだとか・・・
メンドクサイことしてくれますよねw
勉強になったかな?
【ジャケットは3つのパーツから成り立っています】
一枚の布地から、人の体を包み込むように纏うジャケット。
その為に、偉大なる先人たちが導き出した答えが、
3つのパーツから作る。
特例として、2枚剥ぎもありますが、基本は3枚剥ぎです。
前身頃、フロントのパーツ。
後見頃、背中の流れるようなラインを作るパーツ。
そして、
わきの下のその中間にあるパーツを
「細腹」サイバラ、と言います。
普段意識してもわからないのがポイント。
わからないように丸く作るためにこの細腹があります。
これらの3つパーツを左右合体させて、一着のスーツの形になります。
クローゼットにかかっているジャケット。
一度見てみてください。
先人たちの偉大なる知恵の賜物なのです。
今回は以上です!!
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