ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
ネクタイをしないことがクールビズのルールではないんです
そろそろ本格的にクールビズシーズンに入ってきていますね。
そこで改めてこの時期の装いについて少し確認してみるとよいかと思います。
確認しますが、ノーネクタイにしていればクールビズと思っていらっしゃいませんか?
ネクタイが無くてラクで快適で便利だし、これってルールブックに載っていることになっていませんでしょうか。
社内の服務規程に載っているのであればそれは正解ですが世の中の、それもそもそものクールビズの成り立ちにおいてノーネクタイ=クールビズなんてどこにもそんなことは書いていないし、決まり事でもないのです。
たまたまネクタイがやり玉に挙げられて、今に至るだけなんです。
- クールビズ=ノーネクタイの暗黙のルールはどうして作り上げられてきたのか?
クールビズの生い立ちを少しおさらいしておきましょうか?
今を遡ること約20年前の1997年12月に第3回気候変動枠組条約締約国会議という国際会議の場で通称「京都議定書」に署名をしたのがきっかけなのです。
効力が発生するのが2005年ということで、当時の小泉政権時代に環境大臣であった小池さんがキャンペーンで公募し、採用されたのがこのクールビズという造語です。
クールビズとは元々はCO2を減らして地球温暖化を防ぎましょうというキャンペーンの一環だったのです。
日本はその京都議定書においてCO2排出量を1990年を基準に6%減らしますと公約していましたので、当時はチームマイナス6%と言って、エアコンの設定温度を28度にして省エネにご協力をお願いしますとやっていたのをご記憶ございませんでしょうか。
その時になるべく仕事の効率を下げない為に夏の軽装化を推奨しましょうがスタート地点なんですよ。
今こんなCO2を減らしましょうとかエアコンの温度設定のことを話す人は誰もいないんじゃないでしょうか。
おそらくアパレル関係者でもこれを覚えている人はもう少数でしょう。
それくらい元々のきっかけが曖昧になり、このクールビズという言葉だけが独り歩きしてしまい、いつの間にか日本独自の決まりごとのないルールになって今に至るのです。
ということは、決してノーネクタイをルールにしますなんてどこにも書いていないわけです。
環境省のHPにはクールビズの推奨スタイルなんて表が載っていますが、我々ビジネスパーソンにとっては拘束されるような内容ではありませんね。
チノパンツは〇てジーンズは×とか、そもそもそれの記載責任者が守ってないでしょうってレベルのお話です。
ただの建前に過ぎないのですよ。
だらしない恰好の言い訳にしなくて良いのです
ノーネクタイが決してダメではないのですが、一般的にはただネクタイを外しただけになってしまっている方が多く、バランスが崩れてしまっていますよね。
またラクしていいという部分だけが拡大解釈され過ぎてしまい、夏季シーズンはどんどんとだらしない恰好に、またはおかしな恰好になってしまいました。
まずはご自身のビジネスがどうなのかを見直してみましょう。
何でもありなのであればスーツやそれに準ずる恰好をクールビズという言葉を言い訳にしなくて良いですから年中無休で好きな恰好にすれば良いのです。
むしろノーネクタイスタイルの半端な恰好の方が違和感ありますよね。
そうではない職業であり立場なのであれば、決してノーネクタイでなければいけないってことはないんです。
TPOに合わせて身だしなみを正す方が良かったりしますからね。
身だしなみとは相手がいるからこその概念です。
ネクタイを外すときはしっかり外した装いにする。
するべき時はキチンと締める。
そんな大人な身だしなみを身に着けたいですね!
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