土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
少し前ですが、こんな記事が掲載されていました。
スーツ不振が長期化 大手4社の赤字続く←外部サイト(東京商工リサーチ)に飛びます
しょうがないと言えば身もふたもないのですが、ボクは本来のあるべき姿なんじゃないかなと思っています。
そもそもそんなにスーツ屋さんは必要ないでしょう?
もっと言えばそんなにそこら中にお洋服屋さんも要らないんではないかなと。
スーツ業界は未だに高度成長期と同じように山のようにスーツを作り続けていますが、そんなに大量のスーツなんて消費しきれないのは当たり前ですからね。
もうとうの昔に終わっているバブル期はとりあえずスーツが必要という意味不明な時代でした。
スーツを必要としない人までがスーツだったわけですね。
真面目な民族性ゆえの性なのか、だれも疑いを持たずにずっと続いてきた慣例みたいなもんですね。
だから世界で一番スーツを着る民族なんて言われていたわけです。
2007年以降の人口減少、働き盛りの引退が始まるころになってもその販売ペースを落とさない様にひたすら同じように販売を続けてきたら、そりゃこうなるよねっていうお手本のような状態が今なのではないでしょうか。
人も減って、さらに本来スーツなんて不要な人がその真実に気が付いてしまった世の中ですからね。
2022年に黒字を見込むとかありますけど、それはないでしょうね。
厳しいですけど。
内向き志向で規模縮小して口減らしをしてなんとか止血出来たとしたらなんとかトントンに持ち込めるかもしれません。
それだけ日本では身の丈に合わないくらいのスーツが大量に販売されていた。
ほんとそれだけです。
それがあるべき姿になってきたということなんじゃないでしょうか。
ボクは良い流れだと思っています。
だって本当に必要な人が、真に求めるスーツに出会えるようになるのですから。
正解にちゃんとたどり着けるようになるのはとっても良いことだと思いません?
そして、今まで必要もない人が無理やりスーツを着用することもなくなるのですから、最高じゃないですか。
そんな世界がようやく訪れてきている。
我々ビジネスパーソンもこれでよりパフォーマンスを引き出すことが出来るというものです。
画一的な世界から、より多角化した世界になっているのですから、その生活そのものである服装もよりパーソナル化してよいはずです。
服装を気にすることが無く、とりあえずスーツで良かった時代からすれば着こなしに悩むという意味で大変ではありますけどね。
そこに新しく価値を見出してくれると、より彩のある生活になるのではないでしょうか。
毎日の服装ですからね。
人生のほとんどを過ごす働く服なんですから。
自分のお気に入りでいられたなら、どれほど幸せなんでしょう。
時代は益々微細にカテゴライズされていく服装になっていくのでしょう。
ボクはそんな先の世界をみています。
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