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今の時代の服飾文化を楽しむことを次世代へ伝えられるか?

ターナー(土方)です。

ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。

朝、目覚ましよりも少し早く目が覚めまどろむ時間にふと思い浮かんだ言葉があります。

子から孫へと受け継ぐ

代々継承していく宝物、家宝のような何かのモノであったり、家訓のような教えであったりと形態はさまざまかと思います。

で、その時洋服はどうなのかと考えていました。

 

  • 和服は受け継いでいましたよね

今もまだ文化として残っていると思います。

形見の品として、着物と言うのは残しておくことが多いのではないでしょうか。

欧州もスーツに関する服装では昔はリペアをしながら次世代に受け継がせるようになってなっていました。

そんなお話を聞いたことがありますでしょう?

そして現代はどうなのでしょうか?

洋服を継がせるという習慣はいつの間にか無くなっているように思います。

なぜか?

服飾は文化だから。

そしてもうそんな時代じゃないから(すっぱり言っちゃいましたけど)。

 

  • それぞれの時代には文化がある

これはボクの持論ではあるのですが、それぞれの生きる時代にはそれぞれの文化があると思っています。

子の時代には子の文化があり、孫には孫の世代の文化がある。

文化とはその時代のそのもの流れであって、服飾はまさにその時代の文化そのものでしょう。

そう考えるとスーツをはじめとする洋服は次世代に受け継いでもらう必要はないんじゃないかと思うのです。

モノとしての耐久堅牢度やリペアしやすさなどが昔と現代ではまったく違うので、物理的に難しいという部分は置いておいて、精神的な観点から考えてみると、それって単なる押し付けではないかと思うのであります。

親のエゴじゃないかと。

考えてみれば、その通りで、ボクの親世代の服を受け継いだとしてもそんなのわざわざリペアしてまで着たいとは思わない。

そして、ただでさえ服が溢れている現代生活のなかでは収納スペースを圧迫しているのですから、使いもしない服の為に貴重な空間を取ることなんて出来ないですよね。

次の世代まで考えた服なんて作られても子供にすればいい迷惑ですよね。

ボクのような仕立屋が言うのもなんですが。

ただ考え方を一つ変えるだけで受け継いでもらえることがあるのを気が付きました。

今の時代の服飾文化を楽しむことを伝えられるか?

 

  • モノではなく楽しむ心を受け継いでくれたらいいですよね

ユニクロをはじめとするファストファッションが市民権を得るようになり久しい時代です。

それが悪いことではありません。

しかしながら、スーツも含めて手軽に気軽に安価でとりあえず服を手に入れることが出来る時代、服に興味がまったくない人生を送れてしまうようになってしまっているかもしれません。

コストの問題ではなく、今現在の服装を着こなす人であることを伝えられたいいんじゃないかと。

記録媒体も今はネガフィルムだけはなく、電子媒体として永遠に劣化せず残せるのですから、それで十分じゃないかと思うのです。

そして、当時はこんな服装を着ていたのかと、次世代に思ってもらえたら本望ではないでしょうか。

次々世代から、オレの爺ちゃんかっちょええ!って伝えらたら、その遺志は受け継がれるのではないでしょうか。

モノとしての服を残しても使わない邪魔な存在になってしまいますが、その時代を目いっぱい楽しめる人間だったと伝えられたら、次もその次もそうやって繋いでくれるのかなと、思ったわけです。

服飾文化を、今の時代の着こなしを伝えられるような存在になれたらいいかと、珍しく朝目が覚めて考えていたことは概ねそんなことです。

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「私の役割は、オーダースーツによって自信をつけていただき、成績をあげていただくこと」 をミッションに掲げ2014年11月創業する。 独自の採寸には定評があり、また圧倒的な提案力でその人の魅力を最大限に引き出すことに全力で取り組んでいる。 土方が生み出すスーツは、スペックやブランド至上主義のオーダー業界とは一線を引く、「体験」を売る独自の手法をとる。 オーダーをすることの工程そのものを楽しむことから始まり、完成してからも楽しめるのが特徴。 ココアッソは手間のかかるオーダー屋です。そのかわりに、あなたの気分がよくなる、あなたの成績がよくなる、あなたの評価がよくなる、そんな一着を仕立てる。を口癖にしている。

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