ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿でオーダーメイドの仕立屋をしています。
オーダーメイドスーツでいざ作ろうと思ったとき何を基準にしていいかってことのお話です。
もう何着もずっと作り続けているのであれば慣れてくるし、どんなものかも経験しているので特段問題ないと思います。
そうでない場合はどうすればいいのか?
雑誌を見ても、マニアックなことばかりが書いてありますよね?
ネットで検索しても、一部のマニアの為のよくわからない似たようなことを書いているのが多いのが現状ではないでしょうか?
何が自分にとって正解なのかがわからない。
そんな感じではないかと思います。
ですから選択肢として、ブランドイメージ(ゼニアとかカノニコとか見たことあるじゃん)で決めるか、価格で比べて程よいところを選ぶ。
そんな感じになると思います。
オーダーメイドというくくりが大きすぎてわかりずらいですよね?
- ということで、アドバイスです。
ブランドにこだわりすぎないほうがいいです。
ブランドにこだわりすぎると選択肢が狭くなっちゃいます。
むしろ用途や立場に合わないとか、使い勝手が悪くて着なくなってしまう。
高い買い物をしたなんてことになりかねません。
- ポイント
・予算をキチンと決めておきましょう
可能であれば、ちょびっとだけ背伸びしてもいいかなくらいまでに設定出来るといい感じです。
・用途を明確にする
例えば単純にビジネスと言っても人それぞれです。どの位の頻度で使うのかも、そして内勤か外回りか、外回りでも電車が多いのか、クルマを使うのか等で選ぶべき選択は変わってくるのです。
・すべてを叶えるスーツという考えを辞めてしまうこと
これが結構大事なんです。ビジネスで使って、結婚式で使えて、パーティでも使えて、ジャケパンにも使えて・・・とか、現実離れしたご要望をお伺いする時があります。
ある程度は応用が利く場合がありますけど、すべてを満たすことは出来ないと考えておいたほうがいいです。
オーダーメイドは魔法ではないんです。
条件の何かを捨てないと何も得ることが出来なくなってしまいます。
二兎負うものは~ってことです。
目的を絞りましょう。
こうやって、予算、用途、目的を絞っていくのがよい選択方法でしょう。
そろそろ気づいてきたと思いますけど、そこにはブランドありきの選択肢は必要ないってことなんですよ。
その絞り込んだ先に気に入ったブランドがあれば選択肢になるというのが理想です。
そもそもどのブランドを選択しようとも粗悪な、また変なブランドなんて今現在存在しないですからね。
ハズレなんてないんです。
少なくてもココアッソではそんなパチものはありません。
そして、ここまでくると逆にどうしていいかわからなくなってくるころでしょう。
そこにボクであったり、お店のスタッフさんとの意思疎通が不可欠なんです。
だからこそ、コミュニケーションが大事なんですね。
ボクはそこがキーワードだと思ってます。
ボクは素のまんまお話してます。
逆に言うと、ボクでなくてもどこでも同じですが、本音の部分を、キチンとした情報を教えてもらわないと作るほうもわからないということになります。
作る側としては、本気で最高の一着を作りたいけど、どこにその最高の一着のポイントがあるか知りたいんですね。
最近はネットで注文出来るオーダーメイドなんてのもありますけど、そこにはモノでしか判断材料がないわけで、そうすると選択肢はブランドや価格以外には選びようがないわけです。
それでいいなら問題ないですけどね。
なるべく本当に必要な、大事な部分を見つけ出して最高にゴキゲンな一着を導き出すには、コミュニケーションが必要というわけです。
人と人との関わりあいの中から導き出す。
そこにはまずブランドありきじゃなくて、上に挙げたポイントを意識して、お話をすること。
またその時間を楽しんでもらうこと。
オーダーメイドスーツを選ぶポイントはそんなところにありますよ。
因みにだからこそボクはお店というスタイルにしてないんですね。
ボクもフツーの人間なんで、ポンポンと流れ作業のようにこなして最高の一着なんて作れません。
お互いに信頼しあえなければ作れません。
予約制のオーダーメイドスタジオというスタイルにしたのは、コミュニケーションの時間をしっかり作り、ゆったり過ごせて、時には猿田彦珈琲でコーヒー飲みながらくつろいでもらうことの為なんですね。
そこに隠れている作るべき答えがあると思っています。
ちょっと話が長くなっちゃいましたね。
そんな感じで、オーダーメイドでスーツを仕立てるなら、どこで作るかより、誰から作るか。
ブランドよりもキチンと答えを導き出してくれるところを選んでくださいね!
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