こんにちは
スタジオ ココアッソ
代表の土方です
聞いたことがある、スーツ等の生地の表記に
「Super’~」
ってありますよね?
これはなんでしょうか?
今回はこのSuper表記のことについて書いてみますね。
これは、簡単にいうとウールのクオリティを表す表記のひとつになります。
100’s、110’s、120’sと数値が大きなると繊細になっていきます。
これは糸の太さではなくて、原毛のクオリティの単位です。
原毛(スライバー)とは羊さんから刈り取った状態の綿のような状態のことですね
今スーツなどの製品になっているのは、メリノ種とよばれる羊です
オーストラリアンメリノ種、ニュージーランドメリノ種あたりです。
この子達ですね
もともとゴワゴワのモサモサなんですね
それを刈り取って、洗浄して選別していくと、
このような綿のような原毛(スライバー)になっていきます。
綿菓子じゃぁナイヨ
この繊維の一本のクオリティの単位が、Super表記になります。
目安としては、
Super80’sで、19.5μ(ミクロン)
Super100’sで、18~18.5μ
Super150’sで、15μ
Super200’sで、13.5μ
こんな感じです。
ちなみにμは1ミリの1000分の1です。
なんと細いことか・・・
この原毛を使って糸にして、
それを使って織物にしたものに、
Super表記を記してるんですね。
だから、単純にスーツの重さとか厚さとは別なんですよ。
数値が高ければ高いほど極細で繊細になっていきます。
そして150’s近くになっていくと、このメリノ種の羊毛の繊維の限界(だいたい18μくらい)を超えてくるものになりますから、かなり希少なものになります。
つまり高額になるってことです。
数値が高くなる場合のメリットとデメリット
・メリットは何といっても、風合いがものすごく滑らかになる。
このSuper150’sとかですね、ヌメヌメ、スベスベすぎてヤバイと思っちゃいます。
そして、すさまじく光沢がでます。
また、白度が高いです。
この白度とは、スライバーの汚れがなく真っ白に近くなるという意味です。
つまり、染色(着色)が良くなるので、すばらしい発色が出るんです。
とくにライトカラーの織物はこの白度が重要になりますからね。
イタリア生地などの特有の発色の良いものは
本当に良いと感じる織物になります。
・デメリットもあります。
デリケート過ぎる。あまりにも繊細すぎる原毛を糸にするだけでもものすごく大変なのに、その糸を使って織物にするコト自体がとんでもなく難しいくらい繊細なんです。
そんなデリケートな織物を使って服を仕立てるわけですから、それはもう普通にガンガン使えるシロモノではなくなります。
あとはピタピタ系で作れません。
破けても文句言わないと約束してくれるなら作りますが、本当にすぐにダメになっちゃいます。
高価な生地ですからね、もったいないことしたくないですよね。
そろそろまとめましょうか。
Super表記がされている数値のおすすめの目安です。
現代社会において、耐久性(この問題はまだ後日ね)と所有する満足感などのバランスを考えると、
フツーに仕事着で使うならば、100’s~120’sまでがオススメです。
130’sを超えてくると、風合いは良くなりますが、着用ジワ、パンツのテカリなどが出やすくなります。
使い方次第ですがね。
ガンガン使うなら、100’s、よくて120’s
それなりのお立場で、それなりに見せるなら130’s以上あってもいいでしょう。
ただし、150’s超えてくるものはそれなりの扱いをしてくださいね。
お座敷の宴席で胡坐とかNGですヨ。
あとは、
ゼニアなどの生地はあえて表記していません。
だからそれほど気にしなくてもいいですよ。
そもそもSuper表記そのものが生地によって全然違いますからね、
出所不明の120’sより、ちゃんとコストかけた信頼できる100’sのほうが断然すぐれてます。
ツヤ、光沢、耐久性すべてです。
原毛のクオリティだけじゃない部分がありますからね。
奥が深いのです。
話がまとまらなくなりそうなので、
今日はこの辺で。
ではでは
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