土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
オーダースーツを手に入れる
これをどうとらえるかは色々な解釈がありますが、多くの方は大切に使っていきたい一着という認識であるとボクは考えています。
実際にココアッソにてお仕立ていただくほとんどは使い捨て感覚の人はいらっしゃいません。
当たり前ですよね。
現代のスーツのあり方としては、約100年前のような親から子へというようなリペアとリフォームを重ね続けて残していくような概念はありませんが、それでもなるべく末永く愛用はしていきたいですよね。
それが巡り巡ってカーボンニュートラルにも影響するのではないでしょうか。
スーツなんて消耗品、破けたら捨てればいいじゃんという時代は終わりを告げていますしね。
そういう風潮もあり、オーダースーツというスーテータスと同時に良い一着、お気に入りの自分だけの一着を手に入れたいという動きが大きくなってきています。
とはいえ、どんなにしっかりした生地を選び、ボクがお仕立てしたとしても着用を続けていれば傷んでくるのは避けられません。
あとはどうやってその進行を遅らせることが出来るかということになります。
ということがタイトルですね。
スペアパンツ
そうパンツを2本作成しておくと驚くほど寿命が延びます。
ジャケットとパンツのどちらが早く痛むのかと言われれば間違いなくパンツです。
ジャケットよりも物理的にどうしても負荷がかかりやすいパンツは経年劣化が進行しやすいのですね。
そこでパンツをあらかじめ2本作成し、交互に履くようにすると倍以上の耐久性になるというわけです。
ポイントはダメになるまで一本を使い続けるのではなくて、あくまでも交互に履き、その間はもう一本を休ませてあげることです。
結局は休ませる=回復させるということに行きつきます。
通常スーツにつかう素材の代表的な素材としてウール(羊毛)があります。
特にこの素材は自己復元力がありますから、着用後の疲れを休ませることによって回復することができるのです。
回復させることなく使い続けていれば、人間と同じように疲労が蓄積していき、その疲れが取れなくなってきてしまいます。
それを回避し、健全な状態を維持するためのスペアパンツを作成しておくと、永く愛用する一着になるということですね。
注意点としては、そもそもそんなに毎日スーツを着用しませんという方には不要です。
もう一つは後から追加でパンツを作成したい場合、微妙に色がブレる可能性があります。
ケミカル繊維ではほとんど発生しませんが、ウールなどの天然繊維はまったく同じように色が染まらない場合があります。
ほとんどわからないレベルでもその違いを気にする方は同時に作成しておいたほうが安心ですね。
- まとめ
オーダースーツは思い入れのある一着になるはずです。
そしてお気に入りだからこそ使いたい!
けど、傷むのが気になる。。。
そんな時はスペアパンツを用意しておく。
既製品では当たり前のこの仕様はもちろんオーダースーツでも可能です。
ご参考になれば幸いです。
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