ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
正しいパンツの腰位置を今一度確認しよう!
いよいよ本格的なクールビズの時期になってきました。
街ではすでにジャケット無しのシャツだけ姿のビジネスパーソンが多数見受けられます。
今回はジャケットがあるかどうかという内容ではなくて、シャツだけスタイルありきという観点からお話を進めていきましょう。
上がシャツだけなわけですから、下はパンツのみスタイルとなりますね。
シャツパンとでも言えばよろしいのでしょうか?
- 毎年気になってしょうがないパンツの履き方
今までジャケットに隠れていた部分があらわになってしまうのです。
気になる部分は色々ありますが、今回はパンツの腰位置の一点に絞ってみたいと思います。
実は2年ほど前にもこの点について書いています。
パンツは腰位置ですべてが決まります!!←2年ほど前の記事です
そして、今ではモンスター記事になっていてずっとアクセスされ続けています。
だいぶ時間が経っていますので、改めて書き起こしてみたいと思います。
- 今履いているパンツの腰位置を意識したことがありますか?
普段何気なくパンツを履いていると思います。
気が付いているでしょうか?
その今履いているパンツの最適な腰位置が。
長年にわたりこの業界にいるボクですから断言してしまいます。
ほとんどの人はその履いているパンツの正しい腰位置を気にしていません。
言い方を変えると、ほとんど意識していないってことです。
以前のブログから引用しますね
男性はある一定のどこかの時代でお気に入りのパンツに出会うと、生涯そのパンツの履き方をします。
ほぼ100%みな同じです。
みんなその履き方を無意識にしています。
パンツのデザインやシルエットがどんなに変化しても、履き方は同じです。
これ、テーラー屋さんだから断言します。
ホントです。
つまりどのパンツを履こうが、同じ感覚で履いているはずです。
それが正しい位置なのかどうかは問題ではなくて、自動的にその位置で履いてしまうのです。
それが習慣なのですね。
この習慣化している感覚を意識することが出来ると、今実際に履いているパンツの腰位置がどうなのか?ということに気が付くと思います。
まずは自分の意識下での好みの位置かどうかは別にして、その今履いているパンツをチェックしてみましょう。
- チェックポイント
・全身鏡で確認してみましょう。
男性が苦手とするのが鏡で自分を見るという行為です。
実際に目から入ってくる情報を脳が自分の都合のいいように変換して認識してしまうクセがあります。
簡単に言えば、見ているようで見ていないってことです。
ですから、まずありのままでいいやってニュートラルな気持ちで素直になって鏡を見ましょうね!
・ベルトを確認してみましょう。
ずっと使い続けているベルトって誰しもあるはずです。
ですから、もっとも買い替え頻度の少ないアイテムがこのベルトなのではないでしょうか。
さてこのベルト、どんなパンツを履こうが、同じ穴を使っていませんか?
実はパンツの股上はそのパンツによってかなり差があります。
つまり、そのパンツのジャストな腰位置はかなり開きがあるとのです。
ウエストの腰骨位置に履くのか、その少し上にくるのかによってそのパンツのウエスト周りの仕上がりサイズも当然違うはずです。
簡単に言うと、股上が浅ければ、腰骨の横で履くことになりますから、ウエスト周りのサイズは大きいはずです。
その逆で、少し深めであるならば、クビレ部分に沿うようなサイズになっているのです。
それぞれそのパンツのその位置が適正なのですが、常にベルトの穴の位置は同じという人が多いはずです。
そう、どんなパンツを履こうが、結局はそのベルトの穴の位置に収まるようにしてしまうということです。
ということで、ベルトの穴の位置はパンツによって違ってくる可能性があることを理解してみましょう。
もしベルトを買い替えようと思った時にはこの記事を参考にしてみてください。
そろそろクールビズですが、一つだけチェックしてもらいたいアイテムがあります!←ココ
- 実際の腰位置がどんな風に見えるのか?
実際に正しい腰位置になるとどう見えるのかを画像で見て見ましょう。
今回ボクが履いているパンツの位置ですね。
参考としては、ボクが履いているパンツの股上は22㎝です。
それだとどの位に見えるかを参考にしてください。
そして、この股上の深さというのは様々なのです。
オーダーメイドであれば同じ股上の深さですべて揃えることが出来ますが、市販のパンツはかなり差があります。
同じお店の同じサイズであっても違います。
また同じブランドであっても毎年モデファイを繰り返しているものもありますから、当然変わってくるということです。
ですから、ボクのパンツの腰位置は単なる参考にしてくださいね。
腰位置が合っているとこう見えますよってことです。
ボクがボクの為に作るパンツを正しく履くとこういう感じになります。
変な突っ張ったシワがなく、自然にお尻がプルンとしているのがわかりますでしょうか(苦笑)
でも、このプルンとしているのが自然に見えるでしょう?
ちなみにボクが仕立てるオーダーパンツのすべてがこの腰位置にしているわけではありません。
体型、骨格は一人一人みな違いますから、それに合わせて股上の深さは決めています。
- もし、このパンツを正しく履かないとこう見えることになります
上着を着用しないシーズンでは実に多く見かけます。
グイグイと持ち上げている人が多いってことです。
見るに堪えないでしょ?
でも、この履き方を変と思わずに履いている人がいるのです。
- 正しい腰位置のポイント
先ほども書きましたけど、お尻のラインがキレイに見える位置がそのパンツの正しい腰位置です。
要はウエスト周りのサイズでチェックをしてはいけないということです。 ←ココが一番大事!
どうしてもウエストサイズからパンツを選びたくなると思いますが、試着する時にどの位置がお尻がキレイに見えるかをポイントにして選んでみて下さい。
そしてその正しい位置で履いた時に、ウエストが緩い、キツいということになるのであれば、そのパンツはサイズや形が合っていないと認識してください。
合っていないパンツを無理に履いても、プラスになるメリットは一つもありませんね。
まして上着を着用しない季節には致命的になりかねません。
また、現代のパンツは自分が習慣化している腰位置にならないパンツが多いと感じる人もいるはずです。
要は股上が浅くて、それでもグイグイ上げないと気が済まないってタイプの方のこと。
これに対処する方法は、二つしかありません。
一つはオーダーメイドで希望の股上の深さにするか、もう一つは新しい時代の変化を受け入れること。
ボクのオススメはその変化に対応するほうがいいと思います。
人間の習慣とはすぐに切り替えることが出来ないとは思いますが、試しに一か月その今の時代の履き方を実践してみてください。
そして忘れてはならないことですが、ベルトもそれに合わせて正しい穴の位置にすること。
それを実践していくうちにいつしか自分が正しいと思う腰位置が変化しているのに気が付くはずです。
時間はかかりますが、装いとしてもオススメです。
- まとめ
時代によって装いは変化していきます。
そしてクールビズだからなんでもあり時代という言葉が形骸化していきている今だからこそ、キチンとしたパンツスタイルを実践しようではありませんか。
違和感なく自然なパンツスタイルは好感度も自然と高くなります。
正しいパンツの腰位置を理解して、快適なビジネスライフを送りましょうね!
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