土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
繊維の宝石と呼ばれてるカシミアという素材があります。
今ではユニクロをはじめさまざまなお店でいろいろなアイテムでみかけることもありますので、身近な存在に感じるのではないでしょうか。
とはいえ希少性が高いことには違いがありません。
産出量よりもなぜか製品のほうが多いという謎はありますが、基本は一般的なウールをはじめとする獣毛繊維の中で高価な部類に入ります。
- そんなに多くは取れないカシミア
カシミアというのはヤギの毛になります。
ウールというのは羊です。
そもそも種族が違います。
そして採取方法も全く違います。
羊はバリカンで刈り取ります。
ヤギは丸刈りにするのではなく、繊細な部位のみを少量ヤギから熊手のようなもので梳きとります。
ですから一頭当たりから採れる量が全く違います。
片手で持てるくらいしか採れないのです。
また羊は年に2回は刈り取るのに対して、ヤギは冬毛が切り替わる春の一回しか採取出来ません。
これは寒い時にしか良質な産毛が生えてこないからです。
また暖かい気候だとこの繊細な産毛は育たず、また寒すぎると剛毛になってしまうというなかなかに大変な飼育環境が必要なのです。
現在は中国の内モンゴル自治区が最適な環境にあり、世界のほぼすべてのカシミアはこの地域が産地になっているでしょう。
場所が場所だけに謎も多いですが、良質なカシミアは本当に希少性は高いのです。
いくら地球温暖化といえども冬本番になると寒いのは当然です。
そんな冬を暖かく、そして幸せを感じる過ごし方が出来るのがカシミア。
見て触れると感じるこのふんわりした質感。
やっぱり繊維の宝石ですね。
まだまだ寒さは続くでしょう。
そろそろカシミアでジャケット、コートはいかがでしょうか?


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