土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
春夏生地の魅力
最近はオールシーズン生地というジャンルが幅を利かせています。
実際にボクも好きですし、確かに理にかなっている生地ではあります。
では、昔から存在している春夏生地はどうなのか?ですが・・・
ヒジョーにおすすめです!
結局全部オススメやないか・・・とおっしゃりたい気持ちはよくわかります。
が、確かにオススメなのです。
ただし、用途を正しく理解していないと実際に使うタイミングは限られてしまいますので、そのあたりの魅力と注意点を上げてみましょう。
- 春夏生地とは平織り物のことを差します
そもそも春夏生地とはなんなのか?
オールシーズン生地と何が違うのか?
一言で言うと織物としての構造が違うということです。
現在世の中に存在しているスーツなどの織物は大きく分けると平織、綾織、朱子織の3つになります。
逆言えばこれしかないのです。
朱子織は主にフォーマル用の生地に使われているくらいでほぼスーツ生地としては存在していません。
綾織は織密度を高めて保温性を重視する織物で、基本は秋冬物として存在しています。
そしてこの綾織物をなるべく軽くして織り上げているのが一般的なオールシーズン生地になります。
最後に平織は保温性ではな通気性を重視している織物で、まさに春夏シーズンに快適に着用することが可能になっています。
素材は同じウールでもその使う糸の太さ(番手)や織物の構造でまったく違う特性を出すことが出来るのです。
つまり春夏物の生地はオールシーズン生地とは特性が違っていて、衣服内にこもった熱や湿気を輩出することを得意としているのですね。
- 高温多湿なシーズンを乗り切る心強い味方
春夏物の魅力は何といっても、この通気性でしょう。
厳密に言えば平織はみな同じではなく、密度の高い織物もありますが、現在市場に存在している生地の多くはこの熱を逃がしやすいというコンセプトで生産されています。
近年の日本はだんだんと亜熱帯のような気候になりつつあります。
東南アジアの国よりも暑いと言われている時もありますよね。
ゴールデンウィークあたりからすでに夏日を記録していることも多くなりました。
そんな状況でも我々ビジネスパーソンは常に最高のパフォーマンスを求められる。
そういう時に本当に活躍してくれるのはやはりこの春夏物生地で作成したスーツでしょう。
熱がこもると集中力が続きませんよね。
生地のブランドなどでも違いはありますが、シャリ感のある春夏生地はすこぶるご機嫌な着心地になりますから、気分よくビジネスに取り組むことが出来るでしょう。
- まとめ
春夏物は熱を逃がしやすい生地ですからまさに春先から秋深まるギリギリまでがベストなシーズンを限定する織物です。
この時期にスーツを着用することがある、達成すべき目的がある場合は非常におすすめです。
逆に合わないのは、この一着で年間を通して使いたい場合。
冬はこの生地は使えません。
暑がりだから大丈夫という問題ではなく生地の質感が冬物、またはオールシーズン物とは違いますから、コーディネートが出来ません。
春夏物の上に防寒コートを羽織ることは装い的にNGということですね。
たまにしかスーツを着用しない、または夏は完全に軽装化でスーツは不要という場合はオールシーズン生地を選択しましょう。
ココアッソでは一人ひとりに合わせた最適な一着をご提案をしているパーソナルオーダースタジオです。
初めてスーツをオーダーしてみたいけど、なかなかオーダー店に敷居をまたぐのは気が引けるなどのお悩みを安心してください。
ココアッソ予約制にしていますから、ざっくばらんにお話いたしましょう。
メリットもデメリットも、コストも、出来ることも出来ないこともキチンとお話をしています。
営業支援スーツとは、いざという時の為のスーツではなくあくまでも日常で使うことを前提としたスーツです。
些細なお悩みもスッキリさせて自分の為のスーツを手に入れて、気持ちよく過ごしてくださいね。
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