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クールビズという文化は仕事服にどんな変化をもたらしたか?

土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。

ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。

クールビズという文化は何を生み出したか?

少し真面目なお話を。

2005年当時、小泉政権時代において地球温暖化を防ぐための国際的な取り組みを行ってきた気候変動枠組条約締約国会議(COP)の第3回目の会議が1997年に行われ、そこで採択されたいわゆる「京都議定書」における温暖化ガスを6%減らすという目標が発行されました。

この政府主導の地球温暖化対策が時の劇場型政権のもと社会現象化し、当時の環境省がチームマイナス6%なるフレーズを用いて個人、団体問わずCO2削減の協力を求めていきました。

そののちキャッチーなコピーが欲しいと時の環境大臣である小池さんが小泉首相に相談し、公募によって生み出された言葉こそが「クールビズ」なのです。

期間はは2008年から2012年、温室化ガスの排出量を1990年に比べて6%削減するための施策の一つだったわけです。

ところが、この当時のまさに劇場型政権運営の妙も相まってこの言葉が瞬く間に広まっていきました。

政府主導の仕掛けが文化になった初めての事例ですね。

本来は温暖化を防ぐということが目的ではありましたが、アパレル業界もその流れに乗る形で広まり、夏の仕事服のあり方としての言葉に変異していきます。

クールビズという言葉は誰もが認知しているけど、誰も説明できないといういびつな世界観が生み出されていきます。

ボクと同世代の方であれば、ご記憶があるはずです。

小泉首相をはじめとする閣僚達の謎のファッションショーを。

 

本来の目的は地球温暖化を防ぐこと、そのために2008年~2012年の間に日本はCO2の排出を1990年に比べて6%減らすことが義務である。

その施策の一つとして夏場の節電効果がみこめるであろうエアコン温度を28度にする、それでもなるべく仕事に影響しないような軽装化も認めましょう。

これがクールビズです。

これを説明できる人はアパレル業界の人でさえほとんどが出来ない。

そうだれも説明できない言葉として残りづ付けているのがこのクールビズです。

 

  • クールビズという文化はどんな変化を生み出したか?

自己主体と他者主体。

ボクなりの答えはこれです。

かみ砕いて説明しますと、クールビズによって自己満足を基準とする着こなしが定着しました。

全ては軽装化というお題目、そして明確な服務規程も出来ないわけですから涼しければよいわけですよね。

それ以前の着こなしは、相手を思いやることが基本だったのをご記憶されていますでしょうか。

それが身だしなみですよね。

礼節を重んじた服装、つまりスーツでありドレスシャツであり、使い方は様々ですがネクタイではあったはずです。

その着こなしで清潔感を出すためにシューズを磨き、整髪をしていたのではないでしょうか。

これはボクの装い理論そのものです。

ファッション=自己満足

装い=相手への配慮

クールビズという文化に浸かり過ぎてしまうと尽きることのない自己満足の世界に入り込んでしまいます。

それは即ち本来結果を出すためのビジネスの服装とは違う方向に向かっていくことになっていませんでしょうか。

あくまでも仕事服です。

なんでもありのお仕事環境もありますが、そうではない業界、団体、職場があるはずです。

相手がいて、それに配慮する、そして自分の仕事へのスイッチとなるのが服装です。

その中で夏季シーズンの軽装化をするほうが時代に合っているのではないでしょか。

だって2012年までですよ。

もう11年も前に終わっているということです。

文化としては素晴らしいのです。

SDGsという新しい文化にも通じますし、無意味にスーツオンリーのような環境を必要としない着こなしの幅を広げてくれていますから。

ただ仕事服ということを忘れてはいけないのです。

普段着ではないのです。

制服とは自分にも他者にも周知する意味で有効だったはず。

それを廃止するということは、どういうことになるかまでも考えておかないと企業の看板が、CIが崩れてしまいかねません。

では、2023年はどのようなクールビズになるのか?

快適でありながら自分を表現するのが今年のクールビズ仕様です

エコに配慮しながら身だしなみを整える。

自分は快適でありながら、相手には正しく自分を伝えることが出来るスタイルが夏の軽装化であるクールビズのあり方

やっぱり自分が何者であるかを語らずとも伝える手段が装いです。

これを見つめなおしてみましょう。

というよりも、動いている人はすでにいらっしゃいます。

先行者有利という言葉もありますが、早めに変化に対応することが出来ればそれだけイニシアチブをとれるわけで、メリットは大きいはず。

時代は益々多様なライフスタイルを受け入れることになるでしょう。

つまり答えは十人十色なわけです。

単純にスーツを着る側なのか、そうではない側なのかという極論では語れないわけですね。

それぞれに合わせた装いへのアプローチはやはり個別に解決していくことが最善だと仕立屋として強く感じます。

2023年以降の新しい着こなしにお悩みのみなさん、どうぞご相談ください。

ココアッソは予約制のスタジオですからじっくりとお伺いし一緒に解決してまいりましょう。

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「私の役割は、オーダースーツによって自信をつけていただき、成績をあげていただくこと」 をミッションに掲げ2014年11月創業する。 独自の採寸には定評があり、また圧倒的な提案力でその人の魅力を最大限に引き出すことに全力で取り組んでいる。 土方が生み出すスーツは、スペックやブランド至上主義のオーダー業界とは一線を引く、「体験」を売る独自の手法をとる。 オーダーをすることの工程そのものを楽しむことから始まり、完成してからも楽しめるのが特徴。 ココアッソは手間のかかるオーダー屋です。そのかわりに、あなたの気分がよくなる、あなたの成績がよくなる、あなたの評価がよくなる、そんな一着を仕立てる。を口癖にしている。

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