土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
3釦スーツのカテゴリに存在する 段返りというスタイルが3釦スーツのカテゴリに存在致します。
現代における基本となるのがこの段返り3釦となるでしょう。
- 段返り3釦スーツが実は人気
実はずっとアクセスが続いている記事がありまして、それが3釦スーツのことだったりします。
しかも単年ではなくて、毎年ずっと続いて安定しているんですよね。
ちなみに今年も一つ記事を上げたところずっとアクセスされています。
これは何を意味するのでしょうか。
簡単ですよね。
実は3釦スーツが人気なんですよってことですよね。
気になるけど、その真実が知りたいということでしょうか。
着こなし方と言いますか、そのボタンは留めるのが正解なのかなどなど。
既製品の市場におけるこの段返り3釦スーツがどの程度販売されているかどうかは不明ですが、無くなってはいないはずです。
どこかには必ず存在するデザインです。
おそらく問題となっているのは、正しい使い方なのではないでしょうか。
それらを改めて紹介してまいります。
- 留めないボタン
我々日本人はそこにボタンがあると留めないといけないというマインドコントロールを受けています。
ですから常にボタンを留めてしまう、急に何かを言われると咄嗟にボタンを留めてしまうなんてことがあると思います。
3釦スーツにおいては正しい答えは・・・
第一釦は留めない
留めるべきボタンは真ん中のみ
となります。
流石に全部のボタンを留める人はお見かけしませんが、多いのが一番上のボタンまで留めてしまう方がいらっしゃいますが、これはNGです。
段返り3釦における一番上のボタンはあくまでもアクセントに過ぎません。
そもそもその場所は下衿になりますので、ただの飾りなのです。
ですから真ん中だけ留めることが正解です。
ちなみに2釦スーツ場合は上のボタンのみ留めるのが正解となりますね。
一番下のボタンも同じくただの飾りとなります。
ボタンであってもボタンとしての意味はないということです。
また、中にベストを着用していた場合はどうか?
この場合はすべて留めない
これが正解です。
とはいえ・・・
現代のスーツ文化はクールビズとう言葉がこの世に生まれていこう、ボタンを留めるという習慣が無くなってしまいました。
人前ではボタンを留めるというのが当たり前だったのですが、もう誰もそのことに気が付きません。
どんな場所でもボタンを留めない文化が定着してしまっているからこそ、ここぞという時にボタンを留めることを意識した時に、ぜひこの一つだけボタンを留めるということを記憶しておいてくださいね。
- クリーニングは慎重に
段返り3釦スーツを末永く愛用していただくために、絶対に避けては通れないことがあります。
メンテナンスです。
すなわちクリーニングですね。
これは慎重にお店を見つけて下さい。
さもないと取り返しがつかないことになりかねません。
ココアッソのスーツは衿を綺麗にロールさせるように作成しています。
ちゃんと良質な芯地を使っていますので。
ココはコストをケチりません。
ですから綺麗なスーツになるのです。
ところが、クリーニングに出すとぺったりと衿をプレスされてしまう・・・という事態になることがあります。
しかも、本来の衿の返りの地点ではない一番上のボタン位置を衿位置にしてしまうようなプレスでブシュ―と衿を潰してしまうと大変です。
これは現実に起こっているトラブルの一つなんですよね。
クリーニング屋さんが悪いわけではないのですが、そもそもスーツを着用しない、着こなしを知らない方が大量のスーツをラインに流してプレスしてしまうとそうなります。
なかなか難しいところではありますが、手仕上げの看板を出してくれているお店に依頼するのをオススメしています。
現代ではそういったお店は少なくなっているのは重々承知しておりますが、大切なスーツは良質なクリーニングで長持ちさせてくださいね。
- カッコ良く着こなしてください
この段返り3釦とは諸説ありますが、イタリアの職人が元々2釦スーツの衿裏にボタンを遊びでつけたのが始まりだったと言われています。
面白いですよね。
そういう遊び心が文化となります。
そもそもスーツの今のジャケットの衿デザインも遡れば、当時学ランのような服装だったのを当時の傾奇者達が折り曲げて着こなし始めたのがきっかけだったと言われています。
そうやって文化が定着していき、極限まで完成されたのが現代のスタイルです。
これから先、新たなスタイルが生み出されていくかもしれませんがまだその兆候は出てきていないでしょうか。
微妙に細かい変化はありますけどね。
今はこのカッコ良いスタイルをぜひ着こなしてくださいね。
そしてスーツを楽しみましょう!
男性にとってスーツほど信頼を与える服装はこの世にはありません。
モテる服装ではないですか。
颯爽と街を駆け抜けましょう!
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