土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
少しだけマニアックなお話を。
ココアッソはオーダーメイドである以上、お好みのサイズ感で仕上げることが可能です。
着用することが可能かどうかは別問題として、物理の法則を逸脱しない程度に自由に作成することが出来ます。
ではどのあたりが適正なのか?
今日はその中でもパンツの裾口幅について。
- 細ければ良い時代の終焉
オーダーメイドに限らず、パンツの細さを売りにする時代が結構長かったですが、近年はその流れの終焉を迎えつつあるのが明確になってきました。
無論、細さ=旧時代ではないですよ。
ボクの基本的な考えの中心は「バランス」、調和がとれていることが何よりも大事です。
パンツの裾口で言えば、細すぎても、ふと過ぎても良くはないのです。
それは、ジャケットや他のコーディネートアイテムとの相性まで加味した上で決めるのがベストということですね。
これは机上の空論ではなく、人間の肉体が纏う衣服である以上、そしてオーダーメイドだからこその基本であるわけです。
その上で、行き過ぎた細さから変化してきている過渡期の時代と言える状況になっています。
オーダーメイドとは考え方一つでして、ボクのようなオーナーテーラーである場合、自分の考え方を形に表現して頑なに守り抜くというスタイルは存在しますが、ボクはそうではない考え方で常に作成しています。
服飾は文化ですから、変化するのは当然です。
そしてそれはオーダーメイドが及ばないファッションであったり、より大きな規模での時代の変化が影響しています。
それが時代なんですから、それに対応するのが当たり前ということです。
もちろん上記にも述べていますが、バランスが何よりも大事です。
整体師が骨の位置を把握し、筋肉の緊張具合をほぐす施術をするように、いかに体型をカバーしカッコ良くするか、そして現実的に使えるのかどうかはそのベースとなる理論があるからとかいうような理屈っぽいことはこの辺で止めておきましょう(苦笑)
パンツの裾口はどのくらいが良いのか?と言われれば、十人十色でして一概に言えないとことではあります。
その上で一般的な標準体型と身長のリアルビジネススーツのパンツの裾口はどれくらいかというと、これはボクの経験則からですが・・・
17.5センチ~22.0センチくらい
と、結構差がありますね(汗)
年齢や立場、今までに築き上げてきた自身のブランドもありますからもちろんこのくらいの差はあります。
裾口は単に幅だけでなく、ふくらはぎ、膝、太もも、そして股下の長さ、股上の深さなどが結構連動していますので、結構な違いが出てきます。
そしてその上で座るとパツパツに感じるような細さからゆとりを持たせるような裾幅が徐々に増えているように感じます。
昔のスタイルが戻ってきたと勘違いされる方もいらっしゃるかと思いますが、全く違います。
今の時代の太さのバランスは過去に存在したゆったりパンツとは似て異なるものです。
概念が違います。
当時と同じ素材でもありませんし、昔のパンツを引っ張り出して使えるようになるわけではないですからね。
ということで、最近は標準的な体型であっても20.0センチあたりのパンツもあるのですよ。
時代によってスタイルもシルエットも変わっていきます。
何が良いかではなく、時代に変化に合わせてオーダーメイドの世界も対応しています。
ココアッソでは、細やかにカウンセリングをしながら、なにがベストなのかを見極めて作成しております。
一般的なパターンオーダー式とは違うオーダーメイドを体験したいなとお考え、お探しでしたらどうぞお気軽にご連絡ください。
楽しくオーダーメイドの世界を語りながら、その想いをカタチにしていきましょう!
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