土方洋(ヒジカタヒロシ)ニックネームのターナーです。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
スーツやジャケット、またはコートといった羽織るアイテムをどのように保管するかで、その後のパフォーマンスが大幅に変わってくるというお話です。
いつも愛用しているそのスーツ、まさかとは思いますが毎日連続着用なんてしていませんよね?
少なくともボクのブログの読者のみなさんはちゃんとローテーションを守って着用されているはず。
初めてお越しいただくみなさんも、ここに辿り着いたということは何かしらトラブルがあってのことだと思います。
なので、おさらい致しましょう。
・ボクの推奨するスーツの着用サイクル
週一回着用が理想
つまりシーズン5着は欲しいということですね。
そしてちょっとハードルを下げたとします。
一回着用したら4日は休ませる、それが間に合わないなら3日は必要
ということを提唱しています。
スーツというのは価格や品質、ブランドや既製品、オーダーメイド等々に関わらず、連続着用をしていると寿命が短くなります。
最近出回り始めた、スーツの形をした作業服は別ですよ。
あくまでも正当なスーツでのお話です。
スーツの使われる生地の基本はウールが主流です。
そしてこのウールは着心地や風合い、色柄、質感はもとより夏は涼しく、冬は暖かいとった超高性能な性質を持っているとても優れた織物です。
着用じわの回復力もあります。
この優秀な性能を活かす為には正しい休ませ方をしてあげる必要があるということです。
逆に言えば休ませてあげないと、疲労が蓄積していくばかりで加速度的に劣化してしまいます。
これは人間と同じなんですね。
そしてその休ませ方一つとっても大きくその後が変わっていきます。
そうハンガーの形が大切なんです。
- 人間の肩の形が理想の休息
立体的に作られているのがテーラードジャケットです。
丸く体に沿うような構造をしています。
ということは人間が羽織った状態が理想というわけです。
現実には人間が着用しつつ休ませるなんてことは出来ませんから、その代わりとなるアイテムがハンガーになります。
ということで、ハンガーは人間の肩になるような形が理想です。
ヒジョーに大切なポイントです。
効率重視の収納の達人のアドバイスを受けてしまうと、細い針金のようなハンガーでギリギリまで収納スペースを稼ぐといったことになりますが、ボクはそれを推奨していません。
他を削ってでもスーツを保管する為のスペースを確保したいとことです。
その上で、ハンガーを人間の肩に似せた肉厚のものを仕様しましょう。
たったこれだけでスーツの寿命は大幅に変わります。
近年のスーツやジャケットは一世代前よりもデリケートな生地を使い、製法も頑丈さよりも柔らかさや薄さ、デザイン性を重視していますので、ハンガーを肉厚にして休ませてあげるというのはとても大切なのです。
ちなみにハンガーはなにも高額なモノにする必要はありません。
現実的に使えて、且つ見栄えが良くて、カッコ良いハンガーとしてはマイネッティ社のハンガーですね。
理にかなった形でおススメです。
ご参考になれば幸いです。
最新記事 by 土方 洋 (全て見る)
- コーヒーではなく珈琲という文化が日本にはある - 2024年11月24日
- 2025年問題って意識されていますか? - 2024年11月23日
- 新年をどのようなスーツで迎えるのがよいでしょうか? - 2024年11月22日
- コンパクトな臼引き電動コーヒーミルが超絶オススメ! - 2024年11月21日
- フランネルの季節がやってきましたね! - 2024年11月20日