ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
ドレスシャツ生地にもストレッチ素材があるのをご存知でしょうか?
伸縮性のある素材を使って丁度良いサイズ感、バランスを考えたデザインで作成しますと非常に快適で、気分が良くなります。
- ストレッチの秘密
通常のオーダーシャツの素材はコットンが一般的です。
またはコットンとポリエステルの混紡、季節によって麻、毛などの素材が混紡ないし使用されます。
そしてこれらの素材は伸縮性という意味においてはほとんどないですのが現状です(少しはあるのもありますがほんのり程度のストレッチです)。
スーツやジャケットなどに使われる生地にはポリウレタンなどの弾性繊維(ゴムみたいな素材)を混紡させてストレッチを得る方法を採用するところが増えてきましたが、シャツには現状このポリウレタンを混紡した生地はないんじゃないでしょうか。
現状存在し得るストレッチシャツとしてはテキスタイル(織物)ではなくニット(編み物)つまりジャージ系の素材くらいになるはずです。
近年のなんでもありになってきた、またスーツを着用しないスタイルの認知が普及したことで、このニット系のシャツも市場にはポチポチ出回っていますが一般的ではないのが現状です。
ポロシャツみたいな感じですから、通常のシャツと同じ環境で使用できるかどうかは判別しにくいはずです。
またニット素材にありがちなスペック誤差も大きいので(伸びる生地だから指定通りに仕上がらない時がある)主力になりえることはないでしょう。
しかし・・・
あるんですよ。
テキスタイル(織物)でありながらストレッチ性のあるシャツ生地が。
それがハイブリッドセンサーというスポーツテキスタイルからの応用素材で極めてストレッチ性能で優秀です。
- 結構伸び伸びするので想像以上に快適です
このハイブリッドセンサーは実はポリエステル100%です。
つまりポリ100シャツというわけですが、安価な量販店のワゴンシャツとはまったく異なる高性能生地なのです。
JAXAとコラボして改良品を出しているくらいですから。
見た目はまず一般的なドレスシャツと見分けはまずつきません。
風合いはやや硬めですので、80番手双糸使い以上クラスのコットン素材と比べるとややゴワゴワ感はあります。
これは考えようで、シワやヨレ感はまったく出ませんから夕方以降のお疲れモードですね感漂うクタクタシャツ姿にはなりませんので、タフさをアピール出来るかと思います。
そしてなんといっても画像にもあるようにストレッチ感が最高です。
ここまで伸縮性があるとちょっと感動します。
近年のシャツのフィットさせる方向だとどうしても突っ張ってしまう感、不快感を伴うレベルのピタシャツが一般化している現代スペックで作成したとしてもかなり快適に感じるでしょう。
実はボクも何枚か作成していまして、その有用性を感じています。
出張で畳んでスーツケースに詰め込んでも大丈夫ですし、洗濯時のアイロンがけもほぼ要らない形態安定っぷりも半端ない高水準レベルです。
非常に高性能ですが、まだ膨大な種類があるわけではないです。
しかしながら恐らくヘビーローテーションになる可能性を秘めた優良素材です。
ぜひ試してみていただきたいオーダーシャツ素材ですね。
おススメです!
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