ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
sustainability
サステナビリティと読みます。
意味は持続可能性という意味です。
国連環境と開発に関する世界委員会にて初めてこの言葉が使われました。
そして、今ではよーく注意深く注目してみると様々なアパレル企業でこのサステナビリティというキーワードを使っていることに気がつくでしょう。
おそらく意識しないと気がつかないけど実はってレベルで公開しているところが多い。
- アパレル業界にとってこのサステナビリティは成立するのか?
最初にボクの率直な意見を言わせてもらえれば、まず成立することはない、と思っています。
そう、無理がある。
ハッキリいって今様々なな大小のアパレル企業がこのキーワードを使っている、ないし今後使おうともそれは本来の意味合いとは違う単なる「販促手段」の一つとしか捉えていない。
単なる宣伝文句にしかなってないない。
もしくは持続可能性を企業の寿命くらいにか考えていない。
浅すぎるのです。
本来は環境そのものを持続することが意味するところであって、企業の延命なんぞを意図したコマーシャルに使うのは本末転倒でしょう。
もっとも環境に配慮しています的にPRしてますけどね。
一般の方がそれを見てどう思われるかわかりかねる部分ではありますが、業界人から見ると違和感ありありなんですね。
少し考えてみれば気がつくはずです。
毎年山のように売れ残る洋服はどこにいくのか?
- 洋服が余りまくっている
今の必要以上に作り込んで、消費させるというビジネスモデルを改めない限り絶対に成立しない。
日本だけではありませんが、このロールモデルでは持続可能性を謳うことは出来ないはずなのです。
それが高コストだろうが、低コストだろうが同じです。
需要以上に作りすぎ。
少し前ニュースで話題になっていたことがあります。
英国の某超有名ブランドが売れ残りを燃やしていると。
日本にもあるそのブランドのやっていことは果たして悪なのか?
そういうことです。
日本でも明らかに需要と供給のバランスがおかしな状態になってもう何十年にもなります。
もういい加減に気がつけよ!って思うんですけどね。
サステナビリティ的な視点で見ればね。
- では足りないくらいがちょうどいいのか?
それはそれで問題が山積することでしょう。
そもそも自由資本社会においてそれはありえないからです。
企業が企業として存続出来ない状態になるということは、誰もが等しく同じ服を着るような状況になりかねないのです。
それではサステナビリティどころではないですよね。
人間の尊厳、プライド、承認、安心、幸福、自信といった感情を守り、そして娯楽性を楽しむことが出来るのが衣服です。
どこまでいっても尽きることのない欲求を満たし続けること、それをどうバランスを取るか?
企業は営利組織です、ボランティア活動ではないのです。
ただアパレル業界に関しては、今のままのビジネスモデルの軸線上で発展させようにももう後がないところまで来ているにも関わらず小手先の言い訳にこのサステナビリティを使うことに違和感があるのですよね。
組織が大きくなればなるほど身動きが取れないのは重々承知していますが、そこを本気で変えないと環境はもう待てないように思います。
アパレル=悪のレッテルを貼られる前になんとかならないもんですかね。
あんまり言うとボクの存在意義も疑われてしまいますけど・・・
ここ最近の気候変動はどう考えても普通じゃないと誰もが感じている今日この頃でしょう。
低賃金を探してひたすら未開の地を探すのももう限界なのも誰もが感じていることでしょう。
表層的なマネーゲームで偉そうにしていてもその元となる実態が伴わない事態をいい加減理解していることでしょう。
それらを踏まえて実行に移してこそ、この「サステナビリティ」という言葉を使えるのだと思います。
軽々しく使っていい言葉じゃない気がする今日この頃です。
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