ターナー(土方)です。
ボクは恵比寿で営業支援スーツというオーダーメイドスーツの仕立屋をしています。
夏にはどんな生地を選べばいいのか?
これからのシーズン、日本では、特に関東はムシムシしたアツさがやってきます。
しかし、さすがにアロハやポロ、ショートパンツはマズいだろって流れが起きています。
クールビズという名の行き過ぎたカジュアル化からの揺り戻しは、今年は顕著な気がしますね。
スーツに回帰してるのが今の段階ですね。
そこで、改めて夏のスーツにはどんな生地を選べばいいのかを書いてみたいと思います。
あくまでも、基本はコレです↓
これをベースにしますね。
基本はサラサラ感のある平織のトロピカルと言う生地が快適ですね。
業界人はウールトロなんて呼んでいます。
なんかそれっぽく聞こえるでしょう?
- 夏はウールが一番涼しいです。
特にスーツ、それもジャケットはウールが最強です。
ウールは調湿機能があるんですね。
衣服内の湿度をコントロールしてくれるのです。
これはコットンなどの植物系の繊維、ケミカル繊維には絶対にマネ出来ないのです。
それを最大限生かして、さらにサラサラ感のある織り方にしているのがウールトロなんて呼ばれています。
涼しさ重視なら、他にもポーラとかバラシャとかフレスコとかいろんな織り方がありますが、ほぼ出回っていないです。
あんまり覚えなくていいってことです。
既製服にはまずないでしょう。
テーラー屋向けの生地もかなり限られます。
- さて、その中でもさらにより夏を快適にしようという生地もあるんですね。
テクノロジーの進化はテキスタイルにもおよび、それはスーツの服地にもあるのです。
例えばコレ
見た目はフツーの夏用の服地ですが、衣服内温度がマイナス10度違うかもよ、って生地です。
体感温度ですから、ホントに確実に効果がありますよってことじゃありません。
これは赤外線の吸収を抑えるトリートメントがされてるってことらしいです。
くわしいことはボクにもわかりません。
ただ、すこぶる評判はいいのです。
上着を着る、そのまま外出する、脱げないシーンが多い、そんな状況では少しでもクーリング効果を期待したいはず。
検討してみていいと思いますよ。
- 夏生地のスーツは何月まで着用していいのか?
あとは、実際に季節的にいつまで着て良いスーツになるのか?ってことになると考えると思います。
このREDAのアイスセンスに限らず、夏用の平織のトロピカル生地で着用が許されるのは、ボクの主観による判断では10月いっぱいまで。
10月が冬生地のスーツへの移行期間です。
早めに切り替えてもいいですが、どうもここ数年の気候の変動が読めません。
今年は太陽がマウンダー極小期に入り、下手すると氷河期になるのか?なんて予測もありますから、寒くなるかもしれないし、残暑が厳しいままかもしれません。
どっちも着てもいいかもねって位が10月まで。
さすがに11月は完全衣替えしましょう。
女性がブーツを履き始める季節にこのトロピカルは合いませんからね。
今から作成したとして、あと3か月はだいたい着用出来るのが夏生地。
いいんじゃないですか?
欲しいなら急ぎましょう。
7月に入ると、仕上がりが遅くなっていきます。
何故ならお盆の季節を迎えるからです。
ですから、ホントお早目に!
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